食事のマナーは最低限押さえて、会話を楽しみましょう
マナーは食事する相手を不快な気持ちにさせないようにするものですが、そのためにはまず自分自身が「その場を楽しんでいることを態度で示すこと」が肝になります。細かなカトラリーなどの作法はありますが、それはすべてここに通じます。
自分が安全な存在であることを示す、カトラリー作法
テーブルに置かれたカトラリー、外側からオードブル用、スープ用、魚用、肉用と並んでいますが、これは外側から使うだけなので、間違って使っても補充してくれるため気を揉むことはありません。
ナイフ&フォークは両手で扱いますが、フォークだけを扱うときも、反対側の手はお皿に沿えましょう。もしくは机の上に置いておくだけでもいいようです。このマナーが生まれた背景について調べてみましたが、適当な理由が見当たりませんでした。個人的には、両手を常に相手に見せることで、自分は武器を持っていない、危険な存在ではないことを証明するためではないかと考えております。カトラリーをお皿の上に置く時に、ナイフの刃先を外側に、相対する人に向けないように気配ることも上記の理由があると思われます。
美味しく食べた? がっついた? 2つのメッセージを孕む、パンのソース付け
パンは、大きいままかじるとパンくずがこぼれて、席や服を汚してしまいます。一口分ずつ手でちぎって、いただきましょう(お肉も同様に、フォーク側から一口分ずつ切って食べます)。
パンはオードブルかスープが終わってから食べ始めるのが基本ですが、カジュアルな場面ではそれらと一緒に食べたり、美味しいソースをパンで拭って食べても大丈夫です。これはシェフに「あなたの料理最高だから全部食べちゃった!」とプレートを通じて伝えられるから。
しかし反対にフォーマルな場では、作り手よりも、その場を共有している人に対してメッセージを発さなければいけません。食事をきれいに平らげすぎると「がっついている」「こちらの会話に集中していない」と取られる可能性があります。その場合は、先に話したように基本に立ち返るほうがよさそうです。