失敗も挑戦や経験の結果としてほめる
子供の足りない部分を是正するのではなく、その子の潜在的な能力ややりたいことを優先し、伸ばすことが重要なのではないかと思える。その根本で大切なのが、両親の子供への接し方。多くの知識を得て様々なスキルを持ってほしい、と願うのは親心で、それは子供に失敗をしてほしくないからだ。でもその結果、弱点ばかりを指摘する教育になっていないだろうか。誰でも苦手部分を指摘されると、当たっているだけに悔しく、むしろ素直に聞き入れられない。「勉強しないでいいの？」という一言は、“勉強しなければならないのは分かっている子供”にとってはマイナス効果しかない。
失敗や弱点を広く受け入れることで、信頼関係が成立する。親子の間での教育とは、その重要性を理解することからはじまるのではないだろうか。
ほめる教育とは、失敗もまた受け入れる姿勢なのだ。それを真っ先に親や学校がしなければならないが、それが波及し、企業の「失敗よりも挑戦を重視」する社風づくりにまで至るには、何世代交代すればいいのだろうか。親も学校も、いますぐに取り組まなければならないことなのである。
