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20代の作家が書いた小説10選

街クリ編集部 街クリ編集部


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5. 『トリップ・トラップ』
金原ひとみ(2009年)角川書店

実写映画化もされた『蛇にピアス』の作者である金原ひとみの作品です。主人公であるマユという一人の女性の15歳~25歳までの人生を、6編にわたり展開していく短編風な作品です。母親と馬が合わず家出をして男と同棲した15歳、友達と悠々自適に沼津へ旅した17歳、子供が生まれて育児と仕事に追われ逃げるように乗った江ノ島行きの電車、など旅で訪れた先々で経験したこと、葛藤した気持ちなどが綴られています。手に取るように伝わってくる赤裸々なマユの心情に共感して、涙ぐんでしまうかもしれません。

  

6. 『窓の灯』
青山七恵(2007年)河出書房新社

文藝賞を受賞した青山七恵のデビュー作です。大学を中退して喫茶店で住み込みで働く主人公の“まりも”は、向かいのアパートに若い男性が越して来たことがきっかけで人を覗くことに関心を持っていきます。人が他人に見られたくないものを覗く快感、そして主人公自身が抱く嫉妬や承認欲などの感情を淡々と、しかしリアルに描写しています。「知りたい。でも知られたくない」「見たい。でも見なくない」そんな人間の心理の不思議さを描いた作品です。

  

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