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歴代「芥川賞」受賞作おすすめ10選

街クリ編集部 街クリ編集部


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月並みですが、読書の秋ですね。秋の夜長を過ごすのにオススメな小説を歴代の芥川賞受賞作の中から10冊を選んでみました。有名どころからマニアックなところまで、ぜひご堪能ください!

1. 『死者の奢り・飼育』
大江健三郎(1959年)新潮社

1958年に第39回芥川賞を受賞した大江健三郎の代表作『飼育』。23歳での受賞は当時最年少での受賞で、大きな話題を呼びました。大江健三郎というと、川端康成に続き日本の小説家として二人目となるノーベル文学賞を受賞した世界的にも有名な小説家です。最近ではノーベル賞発表の時期になると、村上春樹が受賞するかどうかが注目を集めていますね。

大江健三郎の小説は難解なイメージを持たれがちですが、この作品は寓話ぐうわ的で非常に読みやすいものとなっています。舞台は戦時中の四国の寒村で、ある日米軍の航空機が墜落し、そこから降りてきた黒人兵が捕虜として村に捕えられ「飼育」されます。主人公である「僕」や弟は、この黒人兵と人間的な交流を持ち始めますが、戦時中に敵国兵と友好的な関係を持つことは許されず、人間的な感情と戦争の暴力的な論理のはざまで「僕」が現実を知り、戦争によって「飼育」され大人へと成長していく姿を描いた名作です。

 

2.  『杳子・妻隠(つまごみ)』
古井由吉(1979年)新潮社

1970年下半期に第64回芥川賞を受賞した、「内向の世代」を代表する古井由吉の代表作です。「内向の世代」とは、時代情勢などに目を向けることなく、個人の内面を描く作風を持った1970年前後に活躍し始めた世代の小説家を指す言葉です。古井由吉といえば、描写が非常に巧みなことで知られています。

一般的に描写の多い小説というのは退屈なものが多いのですが、この作品は主人公とヒロインの杳子との病的な恋愛が描かれており、退屈することなく読み進められます。時として美少女のような一面を見せたり、あるときは老婆のような恐ろしさを垣間見せたりと、杳子とは何者なのか、そして名前が最後まで明かされることのない主人公も何者なのか、不穏な空気が漂う作品です。ひたひたと迫る不安感が、秋の夜にぴったりです。

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