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夏に聞くと死にたくなる音楽10選

加藤広大 加藤広大


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現在、私の目が確かならば世間は夏真っ盛りでして、FacebookやTwitterのタイムラインは夏フェスやキャンプ、海や山でのバーベキュー、「どこそこでポケモン見つけた」に代表されるイベント写真が次々と流れて来ては消え、人の夏の思い出を強制的に見せつけられながら、私自身は怒涛のお盆進行と、引っ越しの準備と、家の周りにはドードーしか出現しないというSMプレイに「いいなあ」と苦虫を噛み潰したような顔をしながら、日々過ごしております。個人事業主の宿命ですね。

話がちょっとそれました。職業柄あまり外に出ていないので実感できませんが、冒頭述べましたように、おそらく現在外は夏です。しっかり外に出て確認するまでは、厳密には今日本が夏である。とは断定できないような気もするのですが、今が冬だと思っている人は少ないでしょうし、SNSを眺める限り、おそらく世間は夏なのでしょう。というわけで、今は夏です。夏なんです。

で、毎年、夏が来る前には「今年の夏は何をしようかなあ」とわくわくするのですが、毎度仕事に追われてしまい、夏らしいことを何ひとつしないまま、気付けばお盆が過ぎて、いつの間にか秋になり、暮れが過ぎて次の年になっている。という現象に、ここ10年ほど見舞われています。

なので、個人的にはかなり以前から「夏の思い出」ってやつがないんですよね。でも、夏の夜にどこかで酒を飲んだり、街を歩いていると、どこからか、夏らしい歌、夏にかけるべき歌、夏をテーマにした歌が聴こえてくるもので、曲が耳に入る度に「ああ、今年も夏らしいことをせずに・・・」とか「そういえば、中学生の夏休みにこんなことがあったな・・・」とか、懐かしいことを思い出しては胸が締め付けられて死にそうになります。

というわけで、タイトルでは「夏に聞くと死にたくなる音楽」と掲げましたが、正確には「夏に聞くと死にたくなるほど切なくなってしまったり、胸が締め付けられてしまう素敵な音楽」を個人的ではありますが、いくつかピックアップしてみようという企画です。

夏に聞くと死にたくなる音楽10選

1. 黄昏のサマー・ホリデイ/桑田佳祐

まず1曲目は、桑田佳祐が2001年にドロップしたシングル『波乗りジョニー』のB面に収録されている『黄昏のサマー・ホリデイ』です。

黄昏のサマー・ホリデイ
桑田 佳祐
¥ 250

 
『波乗りジョニー』が夏真っ盛りの歌だとすれば、『黄昏のサマー・ホリデイ』はまさにお盆過ぎの、もうすぐ夏が終わってしまうけれども、まだ蒸し暑い夏の午後といった感じで、イントロの蝉の鳴き声や風鈴の音色とともに、歌い出しの「午前八時の行合橋で 死んだ蜥蜴トカゲを見ました」から最後まで、的確に心を抉られます。

侘びしさ、物憂げ、移ろう季節と涙、涙の日曜描写には、大人のサマー・ホリデイ成分がたっぷり含まれています。これは夏休みがたっぷりある学生の頃では味うことができません。日々労働に勤しむハードワーカーたちにこそ響く、珠玉の名曲です。そして、多くの鬼労働者は歌い出しの死んだトカゲと自分を重ねて、泣くのです。

2. 僕らの夏の夢/山下達郎

映画「サマー・ウォーズ」の主題歌としても名高い山下達郎の『僕らの夏の夢』。夏の抜けるような青空にピッタリのバラードです。歌詞も素晴らしく、夏のキーワードが多く使用されていることから、よく晴れた真夏の午後に、じっくり歌詞に耳を傾けてみることを強くおすすめ致します。できれば映画と同様に、田舎で聴きたいですね。

僕らの夏の夢
山下達郎
¥ 250

 
さらに映画を鑑賞してから聴くと、感動がスイカに塩をかけた程に倍増するので、これまた強くおすすめしますが、映画の内容は確実に大人になってすっかり荒んでしまった心を、まるで「耳をすませば」のように締め付け、捻り潰し、ミキサーにかけてスムージーにするほどですので、ご覧になる際は、お覚悟のうえ、「これはフィクションだ・・・フィクションだ・・・」とご自分に言い聞かせつつ、正気を保ちながらご鑑賞くださいませ。

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