腹八分目でライブは終演
余韻を残しながらバンドはステージを降り、アンコールは無しで客電があがります。ライブを観終わった後、「この余韻があるなら、アンコールは無しでいいな」と初めて思いました。ライブも食事も、まだもうちょっと観たい(食べたい)けれども、腹八分目が一番思い出を持ち帰れるものですね。
入り口が混んでいたので再びたばこを一服、終わった出演者たちも談笑をしています。ロックン・ロール、ブルース、なんてジャンルで区切るのはもったいない、楽しい音楽がたっぷり詰まった2時間弱、帰り際にすれ違った鮎川誠は、今まで思っていたよりもずっと大きく見えてしまいました。なんだか恥ずかしくて握手してもらわなかったけど、やっぱりしてもらえばよかったかな。
こうして贅沢な時間は過ぎ、外に出ると青山は冷たい冷たいビル風の嵐。幸福な時間は長くは続かないなと思いながら咳をひとつ。左胸が吊り激痛に悶えながら、「きっと来年も行こう」と心に固く誓ったのでした。