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古文書、預言者、人工知能。2016年以降に起こる「人類滅亡」の予言

加藤広大 加藤広大


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毎年、「◯◯の予言によれば、今年の◯月に人類(または地球)は滅亡する」などと各所で騒がれ、特に何も起きないまま年は明け、しめやかに新年を迎える。というのがオカルト好きとしての年間を通した恒例行事になっているのですが、2015年も、マヤの予言によれば9月末には人類が滅亡すると言われていました。

しかし、現在これを書いている11月になっても地球や私たちは健在ですし、予言の当月においても月刊ムーは定期購読の募集を続けていました。きっと私たちの知らぬところで、多くの中二病能力者たちが活躍し、本来は滅亡するはずだった大災厄を免れたのでしょう。

しかし、安心している場合ではありません。来年以降も、地球滅亡スケジュールはあれやこれやの大バーゲンセール状態、年始には福袋に何個も詰め込んで9,800円(税抜き)で売るほど目白押しとなっています。今回は、2016年以降に起こるとされている“終末予言”を、いくつか見繕ってご紹介したいと思います。

2017年に滅亡。『ダニエル書』が予言する終末

世界的ベストセラー『旧約聖書』の中の一書である『ダニエル書』を紐解くと、人類滅亡の日が浮かび上がると言われています。この「ダニエル」とは、捕囚としてバビロニアに連行された少年の名前です。ダニエルは、頭脳明晰にして霊感のようなものを持っていたため、低い身分ながらも当時の王様、ネブカドネツァルに助言を与える立場にありました。


『ライオンの穴の中のダニエル』ルーベンス(出典:Wikipedia

ネブカドネツァルの死後、王位は息子のベルシャツァルに移り、バビロニアは堕落を極めます。性の乱れや人間狩りなど、ちょっとここに書けないくらいの堕落っぷりですので割愛しますが、とにかく、この文章のようにどれくらい堕落しているかが具体的に分からないくらいの堕落っぷりである、と受け取っていただければ幸いです。

その、欲と血に塗れたどんちゃん騒ぎも最高潮に達したころ、ある夜に行われた酒池肉林、欲望蠢く大宴会の最中、ダニエルは突如バビロニア終焉の予言をもたらします。要約すると以下のような感じでしょうか。

「えー、神様がお前ら堕落しきっちゃってもう無理って言ってます。というわけで、都もあんた方も滅びるそうですんで、どうぞヨロシク」

その後、予言通りバビロニアは滅びてしまいますが、ダニエルは、バビロニアが滅んだ後の未来についても予言を遺しています。

その内容は、主に「エルサレムの立て直しの命令を出されてからメシアがやってくるまで7週と62週の時間がある。その間にあなたたちは悟りなさいよ。その間にエルサレムは広場と街路とをもって、建直しがおこなわれます」といった具合なのですが、これを解釈すると、なんと人類滅亡の予言になると言われているのです。

イスラエルが建国されたのは1948年5月15日、そして7週と62週をあわせると69週、ユダヤでは神の1週間を1年とする習わしもあるので、69週を69年に換算するならば、それは2017年の5月15日ということになります。メシア=救世主というのは、いわゆる世界が滅亡するほどの人類のピンチに現れて救済をおこなう存在なので、その時に何か人類が滅亡するほどの事件が起きているはずである。という主張です。主張するのは自由です。けれどもちょっと無理矢理すぎるのではないでしょうか。

2020年に滅亡。モーリス・シャトランの予言

元NASA勤務のフランス人ジャーナリスト、モーリス・シャトランも世界の終わりを予言しています。この「元NASA」という肩書ほど怪しいものはありませんが、シャトランは一味違います。なんとあの有名な「アポロ計画」の通信、映像システムの設計に従事した人物でもあるのです。おまけに彼は自著の中で、「ジェミニ計画以降は、日常的にUFOが目撃されていた」と述べています。さあ、きな臭くなってまいりました。元NASA、アポロ計画、UFO目撃、完全に役満級の怪しさです。


疑惑の多いアポロ計画(出典:Wikipedia

さてこのシャトラン、実は前科がありまして、1997年に惑星直列で世界が滅ぶと予言して壮大に外しています。しかし、人間一度失敗したくらいで、その価値、真偽を決めつけるのは可哀想です。ここは2020年の巻き返しに期待したいところですね。巻き返されても困りますが……

気になる予言の方ですが、2020年3月21日(20日説もあり)はマヤ暦、インド暦の終わりが重なっており、ベテルギウスの超新星爆発を発端として、人類が滅亡するとしています。

と、ここまでは1万歩譲ってよくある終末論者が説く予言の範囲だと言えるのですが、やはり元NASA、アポロ計画、UFO目撃、無理矢理インド暦まで引き合いに出してくるシャトランは他の預言者とは違います。

なんと、彼は2020年に人類が滅亡すると言っているにも関わらず、3797年3月21日にも、惑星直列が起きるため世界が終わる。と予言をしています。前回の惑星直列が外れたのが悔しかったのかどうかは分かりませんが、どうやら人類は2020年に滅亡した後、1777年後にもう一度滅びなければいけないようです。

3797年に滅亡。ノストラダムス研究者たちによる予言

おそらく日本で一番「予言を壮大に外した」ことで知られている、皆様御存知、ノストラダムスもシャトランと同じくまだまだ多くの予言が乱発されている人物です。


ノストラダムス(出典:Wikipedia

そもそも「ノストラダムスの予言」というものは、後の研究家が勝手に解釈し、独自に発表していると覚えておいてください。ノストラダムスは別に何も悪くありません。ただ、ちょっとだけ医者の傍ら占星術師として出版した中二病的な詩集が、以後何百年にも渡ってさらされ続けているだけの可哀想な人なんです。予言ばかりが取り沙汰されてしまい、文学的評価がおざなりになってしまっているのも残念です。

つまり、ノストラダムスとは本人も予言書という“作品”を遺していますが、その四行詩を勝手に解釈されてしまった、音楽で例えるならば、“歌詞のことについて意味も無いのに良く解釈されるボブ・ディランのような存在”だと捉えていただければ、間違いありません。

その、数多存在するノストラダムスフォロワーの予言(を解釈した予言)によれば、これまたシャトランと同じく、3797年に世界が終わると言われています。その理由は、ノストラダムスの予言が3797年までで終わっているから。だそうです。これを信じている人、日頃から羽毛布団や消火器などを、“市役所の方から来た”訪問販売員に買わされていないか心配です。

この予言以外にも、ノストラダムス研究家たちの間では、西暦7000年に世界が終わると予言している人もいるようです。西暦7000年、ある意味この世に存在しているすべての生命は5000年後には確実に滅亡しているので、当たっていると言えなくも……言えません

【番外編】人工知能「Siri」が予言する地球の滅亡

今や人だけではなく、人工知能も世界の滅亡を予言する世の中になりました。一時期ネット上でも話題になりましたが、例えばiPhoneの人工知能アシスタント、Siriに「地球の滅亡は?」と聞いてみると、以下のような返答が返ってきます。


https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2015/11/siri.png
質問に答えるSiri

「銀河間バイパスの建設が始まったときでしょう」これにピンと来た方は、地球が滅亡、というか消滅する際にも無事に生き残る手段を知っている方だとお見受けします。近場のパブでビールを3パイントほど飲み干して、ピーナッツを買い、外に出てタオルを握りしめ、ヒッチハイクをして地球から脱出しましょう。合言葉は「パニクるな」です。

何のことだかさっぱり。という方は、紙袋を頭にかぶるか、今すぐダグラス・アダムス著『銀河ヒッチハイクガイド』を熟読し、滅亡に備えるべきです。それすら面倒くさい方は、とりあえずタオルを常に携帯し、「あ、滅亡の危機だな」と思ったらすぐにタオルを握りしめてください。細かいことは抜きにして、タオルの所在さえ分かっていれば、何とかなります。これは宇宙の真理です。

他にもSiriは、同じ質問に「32ビットのUNIX時間は2038年1月19日にオーバーフローします。そのときかもしれませんね」や、「私の充電を忘れないでくだされば、大丈夫でしょう」などとも答えてくれます。

地球や人類が滅亡しそうなときには、とりあえずSiriにどうすれば良いか聞いてみるのはいかがでしょうか。もしかしたら、“Think different”な解決策を提案してくれるかもしれません。

まだまだ存在する終末予言一覧

さて、駆け足で紹介して参りましたが、「あるシャーマンは、雨乞いをすると必ず雨が降る。なぜなら雨が降るまで雨乞いをするからだ」というジョークのように、終末予言も引き続き様々な予言が出現しては外れ、出現してはまた外れ、まさに“滅亡するまで終末を予言され続ける”ことでしょう。

ちなみに、今回紹介しきれなかった他の予言たちは、以下にオマケとして簡単に一覧にさせていただきます。何に使えるかは分かりませんが、何かの役に立てば幸いです。

2030年/聖徳太子(『未来記』と『未然本紀』の予言より。ただいずれも偽書)
2038年/カミーユ・フラマリオン(フランスの天文学者、ノストラダムスの予言を解釈)
2039年/アドルフ・ヒトラー(2039年を人類の転換点と予言、2999年には神々が宇宙を支配しているとも)
2044年/ピラミッド研究者たち(ピラミッドの通路の寸法をもとに計算したところ、世界の終わりはこの年になるそうな)
2060年/ニュートン(『ダニエル書』より解釈)
3936年/ビセンテ・ファレル(修道士、聖書をもとに世界の終わりを予言)

終末予言の類は、多くのものが眉唾とは言っても、人生、いつ滅亡の憂き目に合うか分かりません。今後の滅亡スケジュールをしっかり把握し、一日一生、後悔の無いように人生を歩んでいきたいものですね。

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