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フリーランスになるメリットと、絶対気をつけるべき点について考える

加藤広大 加藤広大


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フリーランスのメリットは本当にメリットなのか?

気を付けるべき点に触れて参りましたが、どれもこれも当たり前のことですね。でもその当たり前のことを当たり前のようにやる。というのは中々難しいものです。

さて、フリーランスになる際は、何らかのメリットを求めて転身する方が多いかと思います。仕事の自由度、やり甲斐、収入、いろいろですが、巷で言われる「フリーランスのメリット」は、本当にメリットなのでしょうか? 気を付けるべき点のついでに、少し考えてみました。

収入が増える

「収入アップ!」「高単価案件!」なんて言葉を良く目にします。確かに収入は増えるかも知れませんが、その分今まで会社が支払っていたコストをすべて自分で賄わなければいけません。それこそトイレットペーパー1ロールから切手1枚、打ち合わせや現場まで行く交通費もです。

収入は増えたとしても、その分仕事で使う支出も多くなるわけですね。普通に暮らせているとこのあたりのコスト意識はおざなりになりがちなのですが、例えば事務所兼自宅の場合、家賃や光熱費、消耗品や備品購入費、税金などなどをすべて差っ引いた残りから自分にお給料を払うと考えると、年収600万、もしくは1,000万近くでもその金額は微々たるものになってしまいます。

フリーランスで働く場合は会社員時代の3倍は稼ぐべしと良く言われますが、これは本当です。

人間関係のストレス、悩みが少ない

「フリーランスはひとりで仕事を進めることが多いので、会社と違って人間関係に悩むことが少ない」のがメリットだと言われていますが、いやいやいやいや・・・。フリーランスも人間関係のストレス、悩みばかりです。

フリーランスはひとりで仕事を進めることが多いのは真実ですが、仕事をする場合には相手が必要です。クライアントだったり、作品を購入してくれる人だったり、結局は人間と人間のやり取りの中で金銭が発生します。つまり、フリーランスにも会社員と同様に人間関係のストレス、悩みは大いにあるのです。

嫌な奴なら取引しなければいい、どうしても許せない奴は夜討ちすればいい。これは可能です。が、生活を考えるとそうは言っていられない場合も多々あります。ただ、やること成すことすべてが自分の責任ですので、理不尽なことや許せないことがあった場合、会社のことを考えずに徹底抗戦できるのはメリットだと言えるかもしれません。

自分の好きな時間に仕事ができる

「自分や家族の都合に合わせて仕事の時間を調整できる」これも良く言われます。ただ、多くの場合フリーランスが合わせるのは自分の都合ではなく、クライアントの都合です。

もちろん自分の好きな時間に仕事をすることは可能です。が、これは締め切りに間に合うように自分で時間を調整して仕事をする。ということなので、往々にして好きでもない時間に仕事を進めることになります。

ただ、裏を返せば休みたければ休めますし、昨日飲み過ぎたから夕方から仕事を始めようと考えていたところ、夕方になっても酒が抜けないので唸っていたらすっかり夜になってしまったので今日は仕事をせずに飲みに行く。といった日常を過ごしても誰にも文句は言われません。これはメリットだと言えるでしょう。

仕事を選べる

仕事を選べるくらいのフリーランサーならば、これはメリットでしょう。私も仕事を紙に書いて並べて「ど・れ・に・し・よ・う・か・な」なんてやってみたいものです。

極論を言ってしまえば、やりたくない仕事は断ることができますので、これはメリットです。ただ、現実問題そうはいきません。やりたくない仕事もやらなければ生活ができないのです。やりたくない仕事というと、ちょっと語弊がありました。正確にはやらなければいけない仕事ですね。

単純に「仕事を選べるから」と考えてフリーランスになってしまうと、大きな落とし穴が待っていますので注意が必要です。仕事は選べるけれども、選べるようになるのは本人のスキルや知名度、頑張り次第と言ったところでしょうか。

働いた分だけ収入が増える

働いた分だけ貰いが大きいというのは確かにメリットですが、裏を返せば働かなければ働かなかった分だけ収入が減る。ということです。

また、このケースは「仕事があれば」という話です。毎月アホみたいに仕事の依頼が舞い込んでくる売れっ子ならば別ですが、はじめからバリバリ働けると皮算用していると、現実に辟易してしまうかもしれません。思ったより仕事の依頼は舞い込みませんし、「仕事振るわ」と言ってくれた人からは一向に仕事が振られません。

やったらやっただけ貰えるというのは、メリットでもあり、デメリットでもあるのです。

終わりに

以上、フリーランスについて自分の人生を振り返りながらいろいろとご紹介させていただきました。何だか最近は働き方のジャンルが区切られて、対立構図もちらちら散見されますが、会社員もフリーランスも同じように何らかの仕事をしてお金を貰い、日々生活しています。皆大変です。頑張っています。フリーランサーも会社員も、心に一本槍を持って、社会という名の荒野を仲良くヒャッハーしながら生きていきましょう。

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