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アートディレクターと食べ物【連載】広告代理店の現役アートディレクターが語る

中村征士 中村征士


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色々な分野のプロ

最近の仕事で食べ物に関するビジュアルを作りました。調理器具のメーカーさんがクライアントでした。10種類くらいの「美味しそうでヨダレがじゅるっ」と出るようなビジュアルをつくるのが目標でした。入稿までの時間も予算もタイトだったので1日で撮りきらなければならず、撮影は予想した以上に難航しました。朝イチから夜中までずーっと美味しそうなものを見ているのは幸せではあるのです。ただ、それも最初の2〜3時間で正直飽きてしまうので楽しいだけの現場ではありません。

そんな撮影で大活躍するのが「フードコーディネーター」さんです。商品の(今回は調理器具)特性からどんなメニューにするかを考えて、現場のスタジオで調理してカメラの前にセッティングして見せ方の演出までする凄い仕事です。食べ物の撮影は時間との勝負。人物の撮影も時間との勝負ですが、それよりシビアかもしれません。できたてをカメラ前にセットするだけではなくて、美味しそうに盛りつけられたできたての料理を出さなければならないのです。カメラマンやアートディレクターは、カメラを通して料理をじっと見つめながら更に美味しく見せられないかのチェックします。「しめじをもう少し右に」とかの指示を受けてその通りにしなければなりません。モタモタしているヒマはありません。

料理の知識はもちろん、食器やカトラリー選びのセンス、段取りの良さなど様々な要素をハイレベルにこなせるフードコーディネーターさんにはいつも助けられています。これは余談ですが僕の知っているフードコーディネーターの人は女性ばかりで、それもサバサバしていて明るくてポジティブな空気を持っている人が多いです。男の人より男らしいなあ、と感じることがよくあります。

街角のクリエイティブ ロゴ


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