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3歳の息子、星野源にハマる【連載】松尾英里子のウラオモテ

松尾英里子 松尾英里子


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この状況、当初私は戸惑った。だって、3歳児が「くれいじーくれいじー」(『Crazy Crazy』より)とか「ウソでできたせかいが~」(『地獄でなぜ悪い』より)とか歌っているのは、親から見ればあまりにシュールだ。そして、愛やら恋やらについて歌う手前、18禁とは言わないまでも、多少オトナなワードも含まれてくる(母としては、そこ、結構、敏感なとこ!)。いくら子どもが好むから、と、そういう音楽を一日中かけ続けていいものか。
 
悩んだ末、私なりの原点に返ることにした。それは「好き嫌いを否定しない」ということだ。
 
行動については、時に「ダメ」と言わなければならない。おもちゃが欲しいからと、妹から無言でそれを奪うのはNGだし、「バブ」と称して、お風呂にアボカドの種を入れるのも困る(確かに形は入浴剤に似ているけどさ!)。NOと言う理由がそれなりにある。ただ、「この音楽が好き」「夕暮れ時が好き」「納豆が好き」「ラベンダーの香りが好き」というような、いわば五感に関わるものの否定は、果たして教育上どうなのだろう。ダメ、というのは簡単だけど、そこに納得のいく理由がない。否定したところで、子どももどうして否定されたのか分からないのではないか。また、否定すること自体も、親のエゴのような気がする。それもあって、「好き嫌いを否定しない」ということを、私自身、数少ない、ポリシーとしている。

そういえば、あの宇多田ヒカルも、小さい頃はいろんなジャンルの曲をたくさん聞いたと言っていた。なるほど、それが今の彼女の根底にあるのか。息子はどうやら今、ジャズっぽいリズムやメロディーも好きな様子なので、今度さりげなくビル・エバンスでもかけてみようかな。

さあ、迷いは消えた。息子よ、どうか好きなだけ星野源を聞いておくれ。かくいう私もすっかりファンになってしまい、新曲ももちろんチェック済み。晴れた日曜の朝食には星野源がよく似合う。みなさんも、いかが?

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