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母さん、泣いたらごめんね【連載】松尾英里子のウラオモテ

松尾英里子 松尾英里子


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ここまでの3年は、正直とても長かった。特に、下の娘が生まれてからの10か月は、肉体的にも精神的にも、我ながら頑張った。
朝起きて、ご飯を食べさせて、遊んで、昼ご飯。そしてまた遊んで晩ご飯。文字面を見ると、「遊」か「飯」だけで、天国みたいな楽ちんライフのようだが、実際はその隙間の時間で掃除、洗濯、炊事に仕事・・・倒れるんじゃないかと思って、ふらふらしながらコンビニに行き、リポビタンDを買った日もあった。
特に、食事面は本当に苦労した。いや、正しくは、現在進行形の「苦労している」である。ごはんより遊びに夢中で、食にまるで興味のない息子に少しでも栄養を摂らせようと、献立、味付け、間食とのバランスや食器にいたるまで、寝ても覚めてもごはんのことばかり考えていた気がする。これがなかなか、しんどかった。

そして、忘れてはならない、娘の存在。授乳したりおむつを替えたりと、どうしても手がかかる妹。兄は時たまそれに嫉妬する。意地悪もする。「二人とも、私にとっては可愛くて大切な存在なのだ」ということをどうしたら伝えられるのか、本当に悩んだ。大人の理論が通じないニンゲン相手に、体をはって、頭を使い、試行錯誤な毎日だった。

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