• MV_1120x330
  • MV_1120x330

「トレイン・スポッティング」とは、僕たちにとって何だったのか

加藤広大 加藤広大


LoadingMY CLIP

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

t2_main

とはいえ、お洒落映画(笑)問題

本作は流行してしまったため、「本当は大好きなんだけど、言うのがちょっと恥ずかしい」、だったり「この映画をお洒落とか言う奴はだいたいお洒落じゃない」だったりと、20年間で遠慮や逆張りを量産した気がする。

特に後者は厄介で、「トレイン・スポッティングが好き」というと「ニワカお洒落乙(笑)」とか嘲笑するファッション、音楽、映画好き問わずのマニアックな方々が、「なんとなく言いにくい空気」を醸し出していた。

本作のみならず、SNSが発達してからは、状況はさらに酷い。好きなことを楽しく話していたら横から身元不明の人間に「わかってねーな」と突っ込まれるのである。飲み屋ならまだしも素面の状態で。ああ怖い怖い。面倒くさい。

それはさておき、「お洒落映画(笑)」と一部の方に揶揄されながらも、時間が経つことで評価も、キレてた人の苛立ちすらも落ち着き、今や懐かしい90年代製の秀作ドラッグムービーとなって「トレイン・スポッティング」はレンタルビデオ屋の棚に置かれている。

そんなわけでここ数年、本作に対して「そろそろいいんじゃない? 好きって言っても」と、一種の恥ずかしさが消えたように感じる。そこへ来ての続編である。このタイミングは評価されるべきだ。

たぶん、10年前位に否定してた奴もそのことをすっかり忘れ、手のひら返して「俺の青春が帰ってきた!」とか言ってると思うし、事実、そういう奴を3人は知っている。

街角のクリエイティブ ロゴ


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP