ハイテックは生き残るのか?
そうして迎えた10年代、ハイテックはさらに追い込まれる。次週、ハイテックを売り場の隅に追いやった「スリッチ」「スタイルフィット」「プレフィール」ら“カスタマイズ三銃士”と、油性ボールペンの常識を覆した「ジェットストリーム」の登場から、ハイテックの現在を考察したい。
しかし10年代に入り、人々は既製品をカスタマイズすることを覚えた。スターバックスの「呪文」がその良い例だ。セット価格でバーガーとポテトと飲み物が揃うマクドナルドではなく、カスタマイズできる上に店舗ごとに内装の異なるスターバックスが愛される時代。文房具がカスタマイズされるようになっても不思議ではない。
また、人々はLサイズのポテトがなくても平気なことに気づいた。ドリンクとサンドイッチでとりあえずの空腹は満たせる。ならばそちらをリッチにしたいというニーズが高まった。要らないものを排除し、必要なものだけで暮らす「断捨離」ブームの影響だろうか。ペンケースも必要な色をコンパクトに。自ずとコレトシリーズの人気が高まる。