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なぜ僕らはCampusノートを使うのか(前編)

原田真帆 原田真帆


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大学ノートと言えばコクヨのCampus(キャンパス)ノート。Campus=大学という意味ゆえに、幼少期のわたしは大学ノート=Campusノートだと勘違いしていた。すなわち、大学ノートの中ではそれほどまでに定番のCampusだが、一般的なノート価格からすると少し高い。それでもなぜ人々はCampusを選ぶのか?

前編の今日は誕生から現在までのデザイン、後編はその書き心地から、このロングセラー商品が愛され続ける理由を考える。

発売と改良〜20世紀篇

Campusが発売されたのは1975年、今年で41周年だ。半世紀近くの間改良は続けられ、現在のデザインは5代目である。
初代は学生向けに開発されている。それまでノートの主流であった糸綴じ方式から、「無線綴じ」方式という革命を起こした。Campusは従来の糸綴じよりも平らに本が開く。無線綴じは1ページずつが独立した紙で、それを糊付けによって1冊に束ねているため、ページが多いノートや、ページを破いても冊子が壊れないノートを作ることができたのだ。ちなみに初代はまだ、あの「a」と「m」がくっついた独特の「Campus」ロゴがない。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/02/new_S__13369354.jpg
左から2・3・4・5代目。残念ながら初代は入手できなかった

ロゴが誕生するのは1983年の2代目から。この時改良が加えられたのは主に表紙。中身が分かりやすいように、罫線の種類を明記し、中身と同じ罫線を表紙にデザインしてある。この「サンプル表示」は現在の5代目にも受け継がれている(画像中の5代目は限定柄のためサンプル表示なし)。罫線の種類とは罫線の幅が7mmのA罫と6mmのB罫のこと。A罫もB罫も初代から存在するものの、初代は表紙の色でしか区別がつけられていない。2代目の「親しみやすく飽きのこないデザイン(引用:コクヨ公式サイト)」はそのファンを社会人にも広げたという。

1991年に発売された3代目は、デザインをビビッドに大胆チェンジ。Campusのロゴはそのまま、しかし向きを縦に変えての登場だ。これはコクヨ公式サイトによれば「デザインの独自性へのこだわり(引用:コクヨ公式サイト)」で、増えてきたライバル商品との差別化を試みた。3代目あたりからはご記憶の方も増えるのではないか。ゆとり世代の筆者は中学時代、母の実家に残っていた3代目Campusで勉強していたのが懐かしい。誰がどう見ても「Campus」だと分かるデザインは、持っているだけで自分のインテリジェンスを上げてくれるような気がした。

街角のクリエイティブ ロゴ


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