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ノンケの女子を脳から口説こうとして肉を手に入れた話

岡田麻沙 岡田麻沙


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大学生の頃、ノンケの女子を脳から口説こうとしたことがある。
その結果、2キロの肉を手に入れた。
 

ちょっと整理しよう。これではわけが分からない。自己紹介も兼ね、まずは簡単な用語の解説をさせていただきたい。
 

わたしはバイセクシュアルだ。「バイセクシュアル」とは両性愛者、つまり男も女も好きな者を意味する。略称は「バイ」。そして「ノンケ」とは、わたしからみた異性愛者のことを指す。これは、隠語である。同性愛者や両性愛者が「あの子はノンケだから好きになっても無理だよ」などと言う時に使用する。ノンケである彼ら・彼女らは、「その気(ケ)ない(non-)」から無理である、というほどの意味だ。ちなみに、ノンケをうまいこと口説き落とすことを俗に「ノンケ返し」と言う。ひっくり返すのである、色んな意味で(うっとり)。
 

「ゲイ」は同性愛者を意味し、この語には男女どちらもが含まれるが、日本では男性の同性愛者を指すことが多い。そこで、女性の同性愛者については「レズビアン」という呼称が用いられている。略称は「レズ」。一部の人々は、この呼び方が侮蔑的であるとし、「ビアン」という略し方をする。

「バイセクシュアルなんす」と自己紹介をすると、え、自分、一粒で二度美味しいやんかウッホ! というようなコメントをいただくことがある。まあ、その通りなんだけどウッホ。だが、こう思えるようになったのはごく最近のことで、わたしはわりと長い間、自分のセクシュアリティを「帯に短し襷に長し」と感じてきた。まさに「一粒で二度美味しい」という、その理由において。
 

レズビアンの友人には勝手に気おくれを感じ、ノンケの男性からは「エロい」などと誤解を受ける。ノンケ女子にはそもそもアプローチができない。ノンケ返しなど夢のまた夢である。大学生の頃は不満だらけだった。だいたい、バイセクシュアルという名前がいかんと思っていた。レズビアンの友人が羨ましかった。彼女たちは自分のことを「ドレズです」とか「ガチレズです」とか言って堂々としている。真似しようと思って「ドバイです」と言ってみても、国名にしか聞こえないではないか。一体どういうことなのか。

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