「この映像を観ている頃には、私はもうこの世にはいないだろう」
というドラマに出てくるビデオメッセージのノリで、
「この記事を読む頃には、もうこの映画はやっていないだろう」
という作品を今回は紹介します。つまりこのコラムを読んで映画が観たくなったとしても、DVD化されるまでは待たなくてはならないということです。これを防ぐためには、
「すぐにこの映画が観たくなるようなコラムを書かない」
という配慮が必要になるわけですが、それはそれで取り越し苦労になる可能性があります。なぜなら
過去数回この連載を読むことで、たった一人でも取り上げられた映画を観たくなった人がいるのだろうか? いやいるわけない。
といった反語の例文が成り立つからです。つまり、いつも通り、映画への愛を一切感じないと言われつつある「お茶を濁した文章」が今回も続きますが、どうかご容赦ください。
ただ今回に関しては、この「お茶を濁した文章」が映画的にも許されるのではないかと思っています。なぜならこの映画には、千利休が出てくるからです。お茶濁しの神様と言っていいでしょう。おっといきなりお茶を濁す話でお茶を濁してしまいました。すいません。
ということで今回の映画は「ややこしや〜」でおなじみ野村萬斎主演の話題作「花戦さ」です!! 映画のログラインを簡単に言うと、
“人々の幸せと世の安寧を祈って花をいける花僧・池坊専好が、いけばなでもって千利休と友情を深めたり、秀吉を討ちのめしたりする時代劇”
といった感じでしょうか。
Reference:YouTube
そうか。脚本は森下佳子先生なのか。森下先生はシナリオセンター出身の大先輩で、「JIN-仁」やら「ごちそうさん」やら「世界の中心で、愛をさけぶ」やらのドラマを描いている大ベテランです。
なんとなく酷評しづらいけれど、関係ありません。表現の前では誰もがフラットな立場であり、自由に意見交換するべきなのです。しかも1,800円払っているのですわけですからね。言いたいこと言いますよ、僕は。
・・・で監督は、篠原哲雄監督なのか。
先日、篠原監督が審査員をしておられるコンペ、伊佐スタジオ映画祭のシナリオ大賞に応募したので、もし仮に変なことを書いて回り回って監督の耳に届き、審査から外されることがあるかもしれない。いつかどこかで会うことになるかもしれないしなあ・・・おっと、考えすぎですね。そんなことで落選するわけないですし、しつこいようですが表現の前では誰もがフラットな立場であるべきなのです。
まぁ一応念のため、褒めておくか!