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【お人好し必見】友人・知人と仕事をする時に揉めないコツ

加藤広大 加藤広大


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workwithfriend

上から目線はやめましょう

自分より目下年下の人に仕事を依頼することもあるでしょう。そんな時にやってしまいがちなのが、先輩風を吹かせながら仕事の依頼をすることです。

その依頼の多くは非常に理不尽かつ短納期、低予算、修正、訂正の雨霰、簡単に言ってしまえば他のところで頼んだのだが折り合いがまったく合わず、「そういえば後輩の◯◯あれやってたな、やってくれんじゃねえかな」と思い出されて連絡をしてくるのです。

そして、一様に漂っている「この俺がお前ごときに頼んでやってる感」「昔お世話してやったよな感」が、「これ、受けたら絶対ヤバいやつだ」感を増幅させ、地雷案件の始まりを告げる鐘が耳障りな音で鳴り響きます。

依頼した方はやってもらって当然、受けた方は断ろうにも断れない。その負の連鎖が生み出す地獄のデス・ワークの後にはペンペン草すら生えません。あるのはなぜか最終的に減額された裏切りの報酬のみです。

これは受ける側も同様です。仕事を頼まれて「やってやってるぜ感」を出してしまっていては、上に書いた嫌な人と同じになってしまいます。仕事はあくまで対等に、友人・知人の関係ならば尚更です。

依頼する方もされる方も、「何かをして何かを頂く」のは同じです。あくまでやり取りは対等に、上から目線はやめましょう。やめてくださいお願いします。

適当で、簡単ではNG

「適当でいいから」「簡単にやってよ」という依頼に困ったというケースもよく見られました。実際私も言われたことがあります。が、これは無理です。

「やる」となったら適当に仕事はできませんし、簡単にもできません。テンションは下がりますがクオリティは下げられません。

難しいところなのですが、特にデザインにおいて簡単=短時間でできる。ということはないのです。簡単そうなことほど時間がかかる場合も多々あります。はたから見れば簡単にやっていることのように見えても、実は途方もない労力がかかるということは得てしてあるのです。

例をあげてここでも「簡単に」名刺を製作してみましょう。名刺、簡単そうですよね?

まず、コーヒーを淹れてIllustratorを立ち上げます。この時点で思ったよりコーヒーが不味かったのでテンションが下がります。立ち上がったら91✕55mmの新規ドキュメントを作成します。真っ白なキャンバスに目が痛くなります。朦朧とする意識のなか、各種ガイドを作成します。簡単で良いと言われたので、ここは自分がよく使うレイアウトを利用することにしましょう。何年もかけて編み出した間違いないレイアウトです。名前、住所、電話番号、メールアドレスなどを入力していきます。念のために郵便番号を調べます。送られてきた番号と違います。もうここですべてを投げ出して飲みに行きたいのですが、確認の連絡を入れつつ作業を進めます。フォントを選びます。一瞬、すべて創英角ポップ体にしてやろうかと自分の中の悪魔が囁きますが踏みとどまります。エヴァンゲリオンが好きと言っていたのでマティスにしてみましょう。ですがさすがに極太明朝体はアレなのでウェイトを変えます。英字部分はフォントを変えます。ここで1度Illustratorが落ちます。気を取り直せませんが各要素の大きさを調整しましょう。あらかたのレイアウトが終わりました。字詰します。正解が分からなくなって来たので休憩します。コーヒーは冷めていました。作業再開です。再び字詰します。なんとかできました。もう一度各種要素を微調整します。プリンタで印刷して実際のバランスや可読性を確認します。微調整します。再度字詰もします。もう一度プリンタで印刷して確認します。初稿ができました。先方確認用にjpgを作成します。文字校用にpdfも作成しておきましょう。Photoshopを立ち上げてモックアップを作成します。いつも利用しているモックアップ用のファイルを開きます。スマートオブジェクトをダブルクリックして先ほど作成した名刺デザインを配置します。保存します。閉じます。完成したモックアップをjpgで保存します。確認用のデータをフォルダにまとめます。圧縮してzipファイルにします。初稿の送付お知らせメールを書いてデータを添付します。メールを送信します。コーヒーのような黒い液体を飲みます。苦い。

以上、簡単に作業した場合の名刺の作り方でした。合掌。

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