レースに負けたら機材を疑え
主人公の坂道が憧れてやまない3年生の先輩、巻島(まきしま)。彼は長い手足を使って独特のダンシング走行を身につけ、他の選手を圧倒します。「~ショ」という独特の語尾に「玉虫色」の髪の毛。巷ではキモいと言われている・・・。
普通、主人公が憧れるキャラはイケメンであったり、世間の評価も高かったりします。それが『弱虫ペダル』では一切通じません。一応イケメン設定の今泉という別のキャラクターもいるのですが、ファンに「弱泉くん」と呼ばれるくらい自転車競技で負けを掴まされるかわいそうな役どころです。
でも、イケメンじゃないからこそ響くセリフがあります。
レースに負けたら機材を疑え
レースに勝ったら自分を讃えろ
引用:渡辺航(2008年)『弱虫ペダル』秋田書店
普通、日本の根性論がベースになった漫画では逆のことを言います。「負けたらお前のせいだと思え、勝っても慢心するなよ」と。しかし長距離レースを心を折らずに走りぬく自転車競技では、あえてポジティブなことが必要になるのです。
その英語版が、こちら。
When lost a race, doubt your equipment.
When won, praise yourself.