こだわりぬいた蔵と焼酎を持つ「すき酒造」
小林市の綺麗な水で作られた焼酎を数多く生産している「すき酒造」。今回は、代表の兒玉潤一さんと社氏の内嶋光雄さんに、「すき酒造」の焼酎についてや製造にまつわるお話などを伺いました。
代表の兒玉潤一さん
編集部:綺麗で新しい蔵ですが、創業はどれ位なんですか?
兒玉さん:もともと明治43年ですからもう100年以上経ってます。もっと古い工場があったんですけどボロボロで隙間風が吹いてたんで(笑)、どうしようもなくて新設移転したんです。ほとんど今の杜氏が設計してくれて、どういう形・配置にするかっていうのを決めたんです。
編集部:「すき酒造」さんの人気商品やいちおし商品はどれですか?
兒玉さん:
山猪(出典:すき酒造)
兒玉さん:
内嶋さん:ちなみに裏に書いてあるんですよ作り方が。でもこうやって書いていてもどうせマネできないだろうと思って(笑)。
山美娘(出典:すき酒造)
兒玉さん:うちは軽いタイプも重厚なタイプもできるしってなことで、根っからの職人なんですよ。そのあたりがうちの杜氏の力だと思います。普通だったら機械で応対しますので1タイプしか作らないんですけど、重いのから軽いのまで作れる技術を持っている杜氏なんです。
編集部:全く正反対の味を作るのは大変ですね。何かこだわりなどもあるんですか?
内嶋さん:うちの焼酎って毎年毎年味が良くなってきてるんです。新しい蔵を作って新しい蔵付き酵母が付くように、工場の中は社長とかも入れないんです。人が入るとその雑菌が入るから、その雑菌を入れないように徹底して今は息子と2人で作ってます。そのお陰で今年(取材時2015年)の焼酎ってすごく良いんです。芋の味がしっかりしてる。全体的に雑菌が入ってないってのが一番。5年経ってその苦労がやっと生きてきてますね。
編集部:2人って大変じゃないんですか!? 作る焼酎の数を減らして・・・とかはしないんですか?
内嶋さん:本当はそうしたいんです。他の蔵の杜氏さんって1人の人に教えてもらって仕事を習得するんですけど、私は特異で、元々いた会社の杜氏の方が高齢で亡くなったりして都度杜氏が変わっていくから、同じ蔵で作ってる焼酎の味が違うんです。でも、味が変わるのを良い風に組み替えていって経験を積んで。それでこっちの蔵に来た時、地元の人達に飲んでもらおうと色々作っていたらアイテムが増えてしまったんですよね。
社氏の内嶋光雄さん