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(1)「じょじょんよかとこ」と聞いたので小林市に行ってみた

街クリ編集部 街クリ編集部


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「ンダモシタン小林」と「てなんどプロジェト」の全貌

「ンダモシタン小林」の撮影スポット巡りをしながら車に揺られやってきたのは、広大な草原と山々が広がる生駒高原。ここで小林市役所の柚木脇さんに「ンダモシタン小林」や「てなんどプロジェト」について、根掘り葉掘り聞いちゃいました。

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編集部:以前から『西諸弁ポスター』などで西諸弁を推されていましたが、なぜ西諸弁にフォーカスしてPRをしていこうと思われたんでしょうか。
柚木脇さん:実は西諸弁の辞典があるんですよ。それには、前書きのところに「言葉っていうのは文化でその地域にしかないものなのに、今はそれを守ろうとせず、中央の言葉に一緒くたになろうとしている。西諸の言葉は凄く面白いし特徴的。標準語の人には分からない言葉もある。それは絶対残していかないといけない」というのをオーストラリア人が書いているんですけど(笑)。でもその辞書を手にした15年前は、言葉で何かしていくっていうのがピンとこなかったんですよね。けど異動のたびに、その辞典だけは持ち歩いていた。そんな時に、プロジェクトの一環で写真コンステストをやったんですけど、僕はずっと西諸弁のことが気になっていて。文化的なものが薄くなってるんじゃないか、言葉も10代20代の子は分からないっていう子も増えてきているし、と。だから、その地域資源をっていうんだったら西諸弁も入れてほしい、というので西諸弁で何かをするっていうのが決まりました。

編集部:それにしても“ンダモシタン小林”は、物凄く斬新なアイディアでしたよね。
柚木脇さん:実はあの移住動画、完全に小林市を知らない人向けには作ってないんです。出身者と住民の方達に、移住のことやろうとしてるんだよっていう認識を持ってもらいたくて電通のクリエイティブディレクターの越智さんとかに相談したんです。それで、じゃあ小林市のあるあるネタでいきましょうっていうのが動画の形です。出身者と住民の方達は「ああ、そうそう」って言ってくれて、知らない人は「そんな街なんだな」って見てくれるのが一番なんじゃないかと。それがYouTubeの翻訳機能とか字幕機能とか使うことで面白くなるんだってびっくりしましたね。これがクリエイターなる由縁かと。

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編集部:第二弾は現役の高校生と一緒に制作したとか!
柚木脇さん:高校生が考えたアイディアをプロが実現するっていう。実際Vコンまでつくって頂いたんです。

Reference:YouTube

編集部:企画は高校生が?
柚木脇さん:結果また西諸弁かよっていう話なんですけど、キャリア教育であったり、故郷から出て行く前に小林市について考えて見ましょうよっていう動画を作りたかったんです。7人×8グループで、パワポで資料作ったりとか撮影現場見てもらったりとか電通のクリエイター2人を前にプレゼンしたりとか。生徒達も緊張してましたね。自分達の良いと思っているものを誰かに伝える経験ができるって凄い大事だと思います。そういった企画をして自分の意見を班の中で通したり、それで班の意見を方位形勢して深堀して絵コンテ書いて、それがVコンになって返ってきて。動くものになると違うって感じていたりして。それで一生懸命考えても7つの案はボツですよね。でも越智くんと、ボツになる経験もさせようって話してて。でもそれも経験ですよね。しかもCMの制作をお手伝いいただいた制作会社ロボットのプロデューサーの川崎さんは「Vコンまで作って(ボツになったものも)YouTubeとかで流せばいいじゃないですか。それもCMだし、Vコンでも十分伝わるし」と、凄く理解してくれて感謝しています。

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編集部:今後の「てなんどプロジェクト」はどうですか?
柚木脇さん:やるべきことは地域資源の発掘とか発信とかそういうのを通して、住民の人を通して出身者の人にもう一度こっちを向いてもらいたいっていうところです。今地方が人口が減って消滅可能性都市とか言われてて。でも移住ってハードル高いだろって。生活の拠点を変えるってやっぱり難しいですよ。結婚とかならまだしも、何もない所からいきなりポンと出されても。それに向けての政策っていうのは進めていくんですけど、でも一番健全だと思うのが出身者がUターンしてくること。なので出身者に向けてメッセージを送りたい。だからシティセールスじゃないんです。移住、Uターンは出来なくても、小林市で何かあったら駆けつけますよっていうのをプロジェクトとしては目指したい。都会にいたままで良いんです。機会があれば帰ってくればいいだけの話で。

「こんな話使えますか(笑)?」と言いつつ、熱く小林市への愛を語ってくれた柚子脇さん。「ンダモシタン小林」が作られた本当の理由や「てなんどプロジェト」の今後の展望を聞いていく中、小林市の人は故郷を本当に愛しているんだな、ということが垣間見えた瞬間でした。

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