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「魔の二歳児」がやってきた【連載】松尾英里子のウラオモテ

松尾英里子 松尾英里子


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包み隠さずに言う。2歳の息子に手を焼いている。魔の二歳児、英語だとTerrible2というそうだが、もう本当にその通り。これが2歳児だからなのか、それとも妹が生まれたことでの赤ちゃん返りなのか、はたまた彼の性格的なものなのかは分からないけれど、一言で言うと、大変。何が大変かって、もう、枚挙にいとまがない感じだ。

直近の事例

事例1 お風呂アワアワ事件

毎日のルーティン、バスタイム。まず、妹の服を脱がせて、お風呂に行ってみたら・・・お風呂に泡が浮かんでいる! しかも尋常ではない量の泡! 泡で出てくるベビーソープをぷしゅぷしゅやったな! さらに、泡のみならず、赤ちゃん用入浴剤のにおいがすごい・・・もしや! やっぱり!! 足元をみたら、ふたの空いた入浴剤! 中身が減りまくり! 現行犯で犯人取り押さえ。

事例2 病院脱走事件

妹の予防接種に付き合わせ、かかりつけ医へ。4種混合にヒブにロタに・・・と、全部で5種類の接種をした。痛みで泣きわめくのを落ち着かせ、服を着させていたら、あれ、兄がいない。慌てて診察室を出て待合室に行ってみるも姿がない。一体どこに行ってしまったのか、焦る私。すると出入り口のところで「ボク大丈夫? ママは?」と声がする。見てみたら、病院を出て、表の道に出ていた。通りがかりの女性が声を掛けてくれているところだった。助かった・・・。

とりあえずパッと思い出した2つの事例を挙げたが、これ以外も毎日色々やらかしてくれる。座り込み癖もある。歩くのに疲れて道に座り込んだりするのは、まだかわいい。お菓子を買ってほしくて店でお菓子の前に座り込んだり、気に入らないとその場に寝転んだりもする。

こういう時、果たしてどんなふうに注意したらいいのだろう。
例えば事例1。

A
「何してるの! 石鹸はお風呂に入れちゃダメでしょ! 入浴剤はさわっちゃだめ! 危ない!」
とにかく危険だと怒る。

B
「あら~、石鹸入れたらお風呂が泡だらけになっちゃったね、困ったな。入浴剤はママと一緒に使おうね。お約束だよ」
息子がやりたかったことを、ひとまず受け止める。そして、やさしく諭す。

基本的に、叱らない育児を心掛けてここまでやってきた私としては、なるべくならBのようなママでありたい。でも、優しく諭したところで言うことを聞く息子ではないことも、経験上、分かっている。そして、結論から言うと、Aのように怒った。息子に伝わったかは分からないが。

おそらく息子にとっては、水遊びの一環なのだ。それは分かる。悪気もない。ただ楽しそうだったから、やってみただけ。でも、溺死(たとえ10cmの水位でも、場合によっては死に至る)や、石鹸類を誤飲していた可能性だってある。同じことを繰り返されては困る。ああ、私、何と言えばよかったのだろう。

息子は、生まれてからどこにも預けたりせずに、基本的に私が見てきた。つまり、こんな息子に育ててしまっているのは他ならぬ私自身。旺盛すぎるほどの好奇心を満たしながらも、良いこと悪いことをしっかり教え、心身ともに健康に育てたい。でも、そのためにはどうしたらいいのだろう。ダメなことをどう教えていったらいいのだろう。

夜、子どもたちが寝てからも私の頭はまだぐるぐるしていた。分からないわからないワカラナイ!!! うわああああ~~~! 怒りなのか悔しさなのか、それこそよくワカラナイ感情が沸いてきて、思わず使用済みの丸めたおむつをゴミ箱に勢いよく投げ込んだ。見事なまでに外れた。ちょっと笑ってしまった。とりあえず「親の度量が試されているのだ」と自分に言い聞かせてみた。ふう。気分を変えて、明日もまた、二歳児と向き合うとしようか。

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