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子を思い、親を思う【連載】松尾英里子のウラオモテ

松尾英里子 松尾英里子


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全国の全力育児中の皆様、こんにちは。

夕方4時半に晩御飯のパスタを準備し、後で温めなおして息子に食べさせようかなと思っていたら、その息子(今日はお昼寝していない)が「ねむくなっちゃった~」と言い出すので、慌ててお風呂に入れ、5時半に食べ始めたのはいいものの、今度は下の娘がグズグズ言い始めたので抱っこしながら寝かしつけ、それが済んだところで、息子に晩御飯の続きを食べさせ、歯を磨いてやり、さあ、どうぞいつでもお眠りくださいと入眠スタンバイ完了したと思ったら、本を読んでくれというので、頼まれるままに読み続けていたところ18冊も読んでしまい、息子は息子でなんだか明らかにさっきより元気になっていて、今度は「おなかすいちゃった」と言うものだから、まだ手を付けていなかった私のパスタを取り分けて温めて食べさせ、その間、短い眠りから目を覚ました娘をあやしてまた寝かせ、追加のパスタを食べ終えた息子の歯を再度磨いたところ、今度こそは本当に眠くなったようで、よーしとばかりに寝かしつけ、ようやく夜8時半、作ってから4時間が経った冷えてカピカピでやたらソースが染み込みまくったパスタを温めなおして食べ、本日の夕食が終了し、デカビタC片手にPCの前にやってきた松尾英里子です。

こんなにながーーーい一文を書くことは、本来、文章のリズムにこだわる私のポリシーに全面的に反することです。でも、時々、うちの時計壊れているんじゃないかと思うくらい、時間感覚が狂い、息つく間もない感じを表すには、これこそ相応しいと思ったので、今回は敢えて書いています。それにしても読みにくいですね。ごめんなさい。

こんな毎日を送っていますが、そろそろ息子の幼稚園入園の準備を始める時期が来ていることを思い出しました。来年4月に入園するには、9月の説明会などに出席し、見学会に参加した後、11月に願書の提出があるのです。しかも、幼稚園によっては抽選や試験があり、必ずしも願書を提出したからといって入園できるわけではないとか。いやはや、東京の厳しい保育園事情には悩まされて続けてきましたが、幼稚園問題にも悩まされないといけないのですね。東京って、大変だな。ため息をつかずにはいられない、群馬県出身の私です。

先日、楽しい英語イベントがあると誘われ、特に何も考えずに親子で行ってみました。英語の歌に手遊び、紙芝居。はじめの10分は確かに楽しかったのです。でもそれからあとは、ただ目をぱちくり、口あんぐり。インターナショナルスクールはインター系とナショナル系がある、とか、親の英語力と学校選び、とか、刺激が強すぎて、頭の中に台風が来たみたいでした。質疑応答で次々挙がる、ママたちの手・・・。ちょっともうその場にいるのが申し訳ないような気持ちになって、終わるや否や、即刻退出しました。

親になって、特に、子どもが成長してくるにつれて、親って難しいな、と思うようになりました。生まれてすぐのうちは、とにかく健康であってくれればそれでよかったのですが、大きくなるにつれ、選択の連続。幼稚園ひとつとっても、公立私立、教育方針、その後の受験対策・・・子どものためを思うからこそ、なかなか心を1つに決められないものです。

たぶん、私の両親も同じように、節目節目で悩んできたんだろうな。正解のないテストにトライし続けるようなもので、「あの選択は良かったんだろうか」と思い続けてきたんだろうな。

有り難いことに私は、自分が通ってきた学校が、すべて大好きです。幼稚園に始まり大学に至るまで、今に至る人生の中でそこを通過してこられてよかったと思っています。いろんな習い事もさせてもらいました。ピアノも習字も水泳も、いろいろ。1回だけバレエにも行かせてもらったけれど、柔軟体操の時点で自分には向いていないと悟って、辞めたっけな。まあとにかく、今の私が満足するような選択をその都度してきてくれた親に、改めて今になって感謝しています。

ふと思ったのだけれど、一度ちゃんと、その気持ちを伝えた方がいいかもなあ。お父さん、お母さんの選択は、私にとっては正解でしたよ、ありがとうって。正解のないテストでも、とりあえずの区切りはつくだろうから。なんて、親の方がとっくの昔に区切りをつけていたりして。

子を思いながら、親を思う。こんな時が、私みたいな人間にも来たみたいです。怒涛のような毎日の中、子どもたちが目を覚ますまでの、つかの間の静かな思考です。

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