「ちーっすよろしく」
そして先輩たちには聞こえないように、彼は私たちに近づいてこう言いました。
「てかさ、君たちLINEやってる? ぶっちゃけ今日のお茶会ダルいし、3人でふつーに遊ばない? ワンチャンありっしょ?」
顔をじっくりとみて、私は愕然としました。
マイルド新宿スワン男子の彼は、あの王子だったのです。
あれ、あなた王子だよね? 私の人生を変えた、あの王子だよね? 可愛いポニーテールの彼女持ちの? ていうか、大学一緒なんだね・・・あれ、なんだかしょっぱい水が頬を伝って口に入ってきたよ。なんだろうこれ。なんなんだろうこの気持ち。
混乱しまくりの私の頭の中には、こんな素晴らしい名曲が流れていました。谷川さん、ごめんなさい。
Reference:YouTube
人生は、うまいことできてるんですね。その後の展開はみなさんのご想像にお任せします、と期待を持たせるようなことを言いますが、特に何もありませんでした。“王子”は私の中で“王子”のイメージのまま、封印しておこうと思います。私らしい人生のオチに乾杯。ではこのへんで。はるのんでした。