あー暗い! 暗い、暗いよお母さん!!
前半はこんな感じで、アニメと実写を比べるだけでもだいぶ楽しめました。全く眠くありません。
しかし後半、ビーストが登場してから急激に失速します。
話の展開が分かっているからというのもあるのかもしれないのですが、面白い映画は何回観ても発見があるわけです。メガシャキの効果が切れたのでしょうか。とにかく眠くてたまらないのです。
もちろん、冒頭でも「眠いのは作品のせいではない! 全て体調のせいである!」とたいそうな見栄を切っているので、あながち映画だけのせいではないということだけはお伝えしておきます。しかし、はっきりと睡魔が襲う理由があるのです。
・・・せーの、画面が暗すぎ!!!!
もしこの映画を最高の作品と崇め奉る方が読者におられましたら、どうかここからは読み飛ばしてください。
ここからは正直に言います。桜の枝を折ったのは僕だし、この映画で後半が眠くて眠くて仕方がないのも僕でした。
2014年劇場公開のハリウッド版ゴジラ「GODZILLA(ゴジラ)」を観た時もまさに思ったのだけれど、もう中盤以降が暗くて暗くてお母さんのお腹の中にでもいるのかと思いました。ゴジラもあんまり出てこないし、その分軍部ばかり出てくるしで、タイトルを「GUNBU」にしろ! と思いながら睡魔と戦っていたのを記憶しています。ゴジラ級の睡魔です。その日は別に体調悪くなかったと思いますよ。けれど、暗いってだけでこんだけ眠くなるのかと実感しました。
「美女と野獣」も、後半のほとんどが暗いです。夜のシーン多めだし、お城も不吉だしでしょうがないのですが、もう少しどうにかならんものなのか? アニメの明るさを見習って欲しいです。
「シン・ゴジラ」を観に行った日なんて、納品直後でめちゃくちゃ疲れていて「絶対に寝る!」と思ったのだけれど、少ししか眠くなりませんでした。一緒に行った部下の平岩くんもヘロヘロでしたが、最後まで寝ないで観ていました。それっておそらく画面が明るいからだと思うんです。
「画面が明るいから起きてられましたね、野田さん」と弟子の平岩くんが言っていたのを覚えています。「もっとましな感想言えよタコ」と師匠として叱責しましたが、今思えばあながち間違ってない感想です。あんまり画面の明度で話をひっぱりたくはないのですが、夜じゃなくてもいいシーンはなるべく昼にしてほしい。できれば快晴にしてほしい。
逆に、明るいシーンがくると目が覚め、記憶には残ります。
特に雪を投げ合うシーンは明るくて良かった。
アニメ版では、ベルがビーストに雪玉を投げた後、ビーストはものすごい大きな雪玉を作ってベルに反撃しようとするのですが、転んで自分が被ってしまいます。実写版ではどうみせるのかな? と気になっていたシーンなのですが、しっかりとビーストの豪速球はベルの顔を目がけて飛んできます。倒れるベル。この、女性だからって容赦しない展開は、意外で良かった。昨今の安易な自主規制へ批判的なメッセージと捉えることもできます。これも動画があったので貼っておきます。ペタリと。
Reference:YouTube
しかし、この明るいシーンをしばらく観ていてふと思ったのです。なんか、CGが・・・なんか・・・変!! うまく馴染んでいないように感じるのです。暗い時にはなかった違和感が、明るい時に生じたのです。もしかしてなのですが、暗い方がCGの粗さを誤魔化せるとか、そういう理由があったりするもんなのでしょうか? ハリウッド版のゴジラももしかしてCGの粗さをごまかすため? だからビーストが出てきてからは暗めのシーンが多いのかな、と思わず勘ぐる。
出典:IMDb
だとしたら、CGじゃなくて着ぐるみでやってほしいよ。暗くするくらいならさ。
人間だって動物なんです。暗くなりゃ眠くなるし、明るくなれば目が覚めます。そのことをどうか忘れないでいただきたい。
上映後、僕の膝に1,800円分の血が滲んでいたことは言うまでもありません。
さて、実写版ではアニメ版にはなかったベルの母親についての言及がありますが、今回は自分の母親で手一杯なので触れません。ものすごく気になることが一つあったのですが、皆さんの目で確かめてください。
最後に一応、母の感想を載せて終わりにします。
「は? 全然眠くなかったよ。面白かったし。ただ、なんで途中で歌うの? あれがなければもっと面白いのに。やっぱりハリーポッターの方が面白い。だって歌わないのだから」
スタッフのみなさん、お疲れ様です。