擬人化にうるさい僕だから
ただ、気になったのが魔法にかけられたモノの擬人化表現です。これはやっぱりアニメの方が良かったと言わざるを得ません。特にポット夫人の出来には納得できませんでした。
出典:IMDb
アニメ版のポット夫人は、しっかりと給湯口を鼻として利用し、デザインに必然性を持たせていました。また、二重アゴにすることにより、最後に人間に戻った時にしっかりと、モノと人が繋がりました。
しかし、実写版のポット夫人はこんなんです。
出典:「美女と野獣」予告編より
なにこれ? え?? みんな~ちょっと来て〜変なのがこっち見てるんだけど〜なにこれ?
絵心ない大人が旅先の陶芸教室で茶碗に上薬で描いたみたいな顔、なにこれ?
他のキャラクターは一応、顔に見えるっぽいところ探して、なんとか間接的に表現しようとしているのだけれど、このポット夫人だけはなぜかダイレクトに顔を描いているのです。
普通に疑問です。
もしかしたら、目と口が最初から描いてあるデザインのポットなのかなぁ・・・と、無理くりに必然性を探しながら、なんとか自分の気持ちを静めていました。
しかし、そんな予想も虚しく、ラストのシーンでポットから目がスーッと消えていきます。
スーッ・・・じゃねーよ。
わざわざgifアニメにして伝えるようなことじゃないのですが、やっぱり目は目だった。模様とかじゃなく目だった・・・なぜアニメ版と変えてしまったのだろうか。良い理由も思いつきません。
ラストシーンで物にさせられていた召使いたちも全員魔法が解けて元の人間に戻るのだけれど、やっぱりそれまでのモノと似ていないのが少し気になりました。最後にちょろっと素顔が映る、撮影日1日だけの1テイクでOKな人たちでしかなくなってしまいます(有名な役者さんだけどね)。プロローグで写ってはいたけれど、全くつながらず、「元に戻れて良かったね、どすこい!」とはなりません。
この辺、アニメ版は見事なもので、しっかりと、モノと人がリンクしています。
ちょっと理解できないので、監督と銭湯でも行って、今度聞いてくるわ。