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映画「たかが世界の終わり」で感じたのは、現実以上の体感だった

こいぬまちはる こいぬまちはる


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兄が怒鳴って気まずくなった事を兄嫁に謝るルイに対し、「夫はあなたが自分に興味などないと思っている。私もそれは間違っていないと思う」とピシャリと言う兄嫁。通じ合える人だと思った兄嫁からの言葉に動揺したのか、そこで初めて自分の言葉を発しようとするのだ。だが、聡明な兄嫁に「私にでなく夫に言って」と阻まれ、結局自分の言葉を言うことはなかったのだけれど。う~、この時の兄嫁役のマリオン・コティアールの上手いこと! 足先からもうゾクゾクっとした。

出典:「たかが世界の終わり」オフィシャルTwitter

終始、ハイテンションでマイペースな母親だが、物置でルイと2人きりになった時、家族の中心であり動向を握ってきたその本心を表に見せる。これからはあなたが家族のイニシアチブを取りなさい、皆が本心ではそれを望んでいる、やるべきことを理解しなさい。私はあなたが理解できない、でも愛している・・・と。母親は分かっているのだ、ルイが自分たちのこの世界を終わらせるために来たことを。

そんな母親を抱きしめながらルイが見つめているのは、風に優しく膨らむカーテン。なんの意味もない普通の景色、だけどもう見ることのない、今しか見られない景色だと焼き付けるように。

出典:「たかが世界の終わり」オフィシャルFacebook

タバコを吸わないと言っていたルイが、汗に濡れたシャツで神経質そうに庭でタバコをくわえている。地下室から並んでその姿を見る兄と妹。いがみ合っている2人が静かに言葉を交わしている。「居心地のいい不幸を選ぶな」と兄。2人も分かっているのだ、ルイが自分達の世界を終わらせるために来たことを。

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