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今野敏のミステリー小説まとめ

街クリ編集部 街クリ編集部


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2. 『リオ』
(1996年)幻冬舎

過去に何度もドラマ化された警視庁強行犯係・樋口顕警部補が主人公のシリーズ。本作に続き『朱夏』(出版社はいずれも幻冬舎)、『ビート』、『廉恥』の計4作が刊行されています。

樋口顕警部補は警視庁強行犯第三係の係長として係員とともに、荻窪署のマンション殺人事件捜査本部に合流します。不動産業者が殺され、鍵がかかった現場から美少女が逃げるところが目撃されます。被害者が隠し持っていた複数の少女の写真から、逃げた少女を追っているうちに第2の殺人が起こり、またも同一の少女リオが目撃され、容疑者として特定されます。個人のプライドより組織を優先し、冷静沈着で周りからの信頼も厚い樋口ですが、自分では皆の期待を重圧に感じています。その樋口が、リオが犯人であることに違和感を覚え、第3の殺人現場で現行犯逮捕されても犯行を否認するリオを信じ、単独で真犯人を突きとめます。この時、樋口と組んで単独行動を取った荻窪署生活安全課・氏家巡査部長は、以下のシリーズでも樋口のよき理解者・協力者となります。

控えめで冷静沈着、家族を大切にする主人公・樋口が魅力の本シリーズですが、『朱夏』では妻・恵子が誘拐され、『廉恥』では娘・照美が事件に巻き込まれます。そうした困難の中で悩み戸惑いながらも真摯に事件を追いかけ解決に導く樋口は、皆に頼られ愛されて当然のキャラクターだと思います。

 

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