心霊写真を撮った口実も考えておく
初心者が捏造するべき心霊写真を選定しました。しかし、それだけではまだ足りません。SNSに投稿した際の信ぴょう性を高め、周囲をビビらせるためにも、霊的な写真が撮影されてしまったシチュエーションを考えなければいけません。
そのため、まずは以下の写真をAdobeStockにて泣きながら自腹で購入しました。
いかにも出そうな写真
見るからに何か出てきそうな写真ですが、この1枚からシチュエーションを想定してみました。あくまで私の創作ですので、皆さんも適宜オリジナルのストーリーをでっちあげてみてください。
以下、頭の中の声は稲川淳二に変換してお読みください。
本当にあった怖い話「存在しないはずの駅」
東京での話なんですがね、私の友人の、まあ仮にA君としておきましょうかね。
A君は小さなデザイン会社に勤務してるんだけど、デザイン稼業っていうのはどこも激務なわけだ。クライアントの都合があるから、定時に帰ろうったってそうはいかない。A君も、残業の毎日だったんです。
その日、ちょうど終電くらいに仕事が終わって、「これは間に合うぞ」って、急いで会社を出て、とっとっとっ、走って駅に向かったんです。
で、幸運にも終電に間に合って、座席に座ったらどっと疲れが出ちゃったんだな。A君、眠っちゃったんですね。冬の寒い日で、シートだけ暖まってたから気持ち良かったんでしょうねえ。仕事の疲れもあったんだと思います。
しばらく熟睡してしまって、「ハッ」と目を覚ますと、いつの間にか電車が停まっている。
「あちゃー、乗り過ごしたかな」
寝ぼけた頭で考えていたんだけれども、どうにも車両は動く気配がない。
「まいったな、終点かな」
そう思って、開いていたドアからホームに出てみたんです。そしたら、そこはどうやら終点じゃない。それどころか、案内板を見たら、聞いたこともない駅名なんだ。
「変だな、おい」
しかも、冬なのに生ぬるい、いやーな感じがする。辺りには誰一人、駅員だって見当たらない。それどころか、改札すら無かった。