1. 1つの物語が短いので、手軽に何度でも読める
前述のとおり、絵本は基本的には子ども向けに書かれています。子どもは、ストーリーが長いと集中力が途切れてしまいます。そのため絵本は、数十ページで物語が描かれており、短時間で読めてしまいます。短時間で読めるメリットは、気軽に本を開き読み始めることができるということです。
“気軽に”というのは結構大事なポイントです。というのも、せっかく購入した本が分厚かったりすると、いざ読もうと思ったときになんだか読むのが億劫になり、結局未読のままブックオフ行きなんてこともあり得ます。ページ数が少ないと、読書の口火を切るまでの精神的負担を和らげることができます。さらに、ちょっと読み返したいと思ったときに短時間で読み返すことができるので、時間的負担がありません。
2. 文章が平易で頭に入りやすい
絵本は当然子どもが読んで理解できる文章でなくてはいけません。そのため、絵本の文章はどれも簡単な単語で書かれています。一文は短く、無駄な修飾語や挿入句もありません。まさに日本語の基本が凝縮されたような珠玉の文が散りばめられているのです。
さらに、絵本の文章は子どもが何度も読むことを想定して書かれているため、何百回読んでも飽きられないように、詩のようなリズム感を取り入れるなどの工夫がされています。実際に絵本の文を声に出して読んでみると、歯切れ良いテンポで気持ちよくなります。