「明日送ります」
素材支給の催促メールにて。
私「素材支給はいつ頃になりますでしょうか?」
ク「明日送ります!」
ーー3日後ーー
ク「連休だったので送れませんでした! こちら支給素材です!」
「同じでいいんで」
製作前打ち合わせにて。
ク「レイアウトとか、以前と同じでいいんで」
私「写真の数とかだいぶ違いますけど・・・」
ク「まあ、そこは上手くやっちゃって!」
私「かしこ・・・まりました」
ク「あ、同じだから、ギャラちょっと安くても大丈夫かな?」
私「!?」
「フォントはこれでお願いします」
製作前打ち合わせにて。
ク「で、これがこれで、あ、フォントはこれでお願いします」
私「(これはッ・・・創英角ポップ体ッ!!)」
ク「本文も同じで良いんで」
私「正気ですか!?」
「センス、いい感じで」
製作前打ち合わせにて。
私「簡単に作成イメージを教えていただけますか?」
ク「センス、いい感じで」
私「センス」
ク「そう、センス」
私「そうでヤンスか」
「簡単にできるんでしょ?」
仕事依頼の電話にて。
ク「簡単な画像修正なんだけど、お願いできるかな?」
私「はい、なんでしょう」
ク「今送った写真の女性のほうれい線を消して、歯を白くて、目の充血を修正して襟が捲れてるからそれも直してコートについてるゴミを取って欲しいんだけど、そういうの今は簡単にできるんでしょ?」
私「簡単・・・・・・とは言えませんが・・・・・・」
ク「大丈夫、大丈夫!」
「たぶん1発OKです!」
初稿を入稿した際に。
ク「すごくいいと思います! たぶん一発OKですよ!」
私「ありがとうございます!」
ク「すみません・・・社長からNG出まして、修正ポイントまとめて送ります」
私「真っ赤ですねこれ!」
「次で校了です!」
15回目のリテイクにて。
ク「本当にお手間かけてすみません、次で校了です!」
私「いろいろありましたけど、いいものできましたね!」
ーー翌日ーー
ク「大変申し訳ございません。やはり最初の案でお願いします」
「思いついちゃったんですけど」
担当者からの突然の電話にて。
ク「思いついちゃったんですけど」
私「なんでしょう?」
ク「ここの画像を右に持ってきて、イラストを下にして見出しを縦書きでズバーンと入れるんです! これで行きましょう!」
私「こ・・・こんな感じでしょうか?」
ク「あ、やっぱダメっすね! あはは!」
「絵とか描けるでしょ?」
製作前打ち合わせにて。
ク「ここにキャラクター的なイラストを配置して」
私「キャラクターですか」
ク「絵とか描けるでしょ? イラストレーターがどうこうとか言ってたし」
私「それはAdobeの製品です」
「Adobe Illustrator CC 2015 が予期しない理由で終了しました」
作業中に。
イラレ「Adobe Illustrator CC 2015 が予期しない理由で終了しました。アプリケーションを再度開く場合は、“再度開く”をクリックしてください。詳細を確認して Apple にレポートを送信する場合は、“レポート”をクリックしてください」
私「・・・」
終わりに
以上、地獄のデスワードでした。これ以上に破壊力のあるワードは第2弾にまとめましたのでそちらをご覧ください。
胃がキリキリしてしまいそうなワードの連続でしたが、そもそもしっかりと事前打ち合わせやヒアリングなど、コミュニケーションが取れていれば上記のような事態はほぼ回避することができます。コミュニケーションもまたデザインのひとつです。人間同士ですし、激務が続くと細かいことについ目くじらを立ててしまいがちですが、なるべくデザイナーもクライアントも、そしてもちろん最終的に受け取るお客様も、皆が気持よく、楽しく、幸せな仕事を心がけていきたいものですね。
ただ、Adobe製品が予期しない理由で終了する件についてだけは、これからも積極的に怒りを表明していこうと思います。
【こちらもどうぞ】
・デザイナーがクライアントに言われそうなデスワードあみだくじ
・デザイナーが絶対読むべき「デザイナーの小言」50か条
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