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アートディレクターとパッケージ【連載】広告代理店の現役アートディレクターが語る

中村征士 中村征士


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良いパッケージをつくるには、なぜストーリーが必要なのか?

それでは「良いパッケージ」ってどんなものでしょうか? 僕は、商品の周りにある気分や商品の持っている人柄を上手に表現できているものが良いパッケージだと思っています。パッケージはその商品の持っている世界感を拡張してくれる装置で、それを裏側で支えているのがストーリーなのです。

たとえば、もう10年前になってしまいますが、「日本の女性は、美しい。」というキャッチフレーズで資生堂のシャンプーの「TSUBAKI」がデビューしたときは、とってもステキだなと思いました。すごい女優さんをいっぱい起用したCMは確かにすごかったです。しかし店頭でのボトルの目立ち方は、全く違うシャンプーを目指していると感じさせてくれました。

「TSUBAKI」は、日本の女性を美しくすることで、日本を元気にしたい。という大きなストーリーを掲げています。そのメッセージが手に取る人に伝わるかを徹底的に考えて、ネーミング、ロゴタイプ、ボトルのフォルム、色、質感、ディテールにこだわりまくったパッケージは、当時のシェアナンバーワンになりました。

このようにバックボーンにクリアなストーリーがあるからこそ、パッケージのデザインに純度高く定着され、その奥にあるメッセージとか思いが伝わるのです。

街角のクリエイティブ ロゴ


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