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アートディレクターとパッケージ【連載】広告代理店の現役アートディレクターが語る

中村征士 中村征士


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ストーリーが凝縮されている

パッケージデザインの未来に残る感じが好きです。派手ではないし、むしろとても地味な作業の積み重ねだけれど、商品の顔をつくることでもありますし。一方で広告は一生懸命いいものを作りますが、半年とか、長くても1年で消えてしまうことが多い。だから、息の長いパッケージ作業が好きです。

老舗のお菓子屋さんのしっとりした上質さや、香水の瓶やそのハコの華やかさなど、良いパッケージ、ステキなパッケージにはストーリーを感じるものが多いです。今回はそのパッケージデザインと、その背後にあるストーリーの関係を考えてみようと思います。

今はパッケージ受難の時代

たとえばコンビニのお菓子の棚の前に立ってチョコレートを買おうとします。同じような商品が隣にも並んでいて、値段も同じくらい。もしもSNSで話題になっていたり、CMがたくさん流れていれば別ですが、買う人はだいたいパッケージだけで決めることになります。商品を買ってもらいたいお菓子メーカーの人は、パッケージに言いたいことを全てを押し込めようとします。悪いことではないのですが、そうなるとまず手に取ってもらえません。初対面の人にいっぺんに、ばばばーっと色んなことを喋られた時にちょっと引きますよね。うわー、って。それと似ています。

パッケージでまず大切なのは、初めて出会ったときの印象だと僕は思います。ぱっと見の「顔」。ライバルよりもステキだなと思ってもらえると、運が良ければ手に取ってもらえます。だから僕はパッケージをつくる時に「手に取る人にどんな気持ちになってもらいたいか」を考えてデザインをするようにしています。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/01/supermarket-949912_960_720.jpg

街角のクリエイティブ ロゴ


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