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超訳『美味しんぼ』初期の迷言を英語にすると胃がキリキリする【連載】トイアンナの超人気マンガ英語塾

トイアンナ トイアンナ


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★ 超訳英語のポイント

○ the hell
普通の英文であれば、Who did cook this sashimi (誰がこの刺身を作ったんですか?)になるはずです。しかし海原雄山の怒りを伝えるなら、やや乱暴な言葉遣いにしたい。その一方で、芸術家として一流を目指す彼がファックのような下品すぎる言葉は避けるだろうと推測しました。そこで the hellを入れます。

せっかくなので、ニュアンスで「無礼さ」や「怒り」を表せる表現をいくつかご紹介します。

丁寧度 ★★★★★ on the earth
Who on the earth did cook this sashimi?

丁寧度 ★★    bloody
Who did bloody cook this sashimi?

丁寧度 ★     fxxxing(xxx部分を埋めるとファックになりますが、記載すること自体が媒体として不適切なのでf以外を伏字にします)
Who did fxxxking cook this sashimi?

○ Sashimi(刺身)
本来であれば「あらい」は刺身と異なるためAraiと記載したいところですが、外国人にはぱっと見で分からないため、伝わる英語としてSashimiにしています。大丈夫かな……と思っていたら、英語版の『美味しんぼ』もサシミでした。

ワインと豆腐には旅させちゃいけない

海原雄山の息子、山岡士郎。名字が違うのは父親への反発からです。名前からしてキマってますが、彼も連載初期はとんでもない人間でした。個人的に好きなセリフは「文句ばかり言ってると、海ん中にたたっ込むぞ!」ですが、人として終わっている感じしかしません。

そんな彼がグルメとして認知されるのが第1話の「豆腐と水の試験」。豆腐と水を試食し、正しい味を当てる試験ですが、それまで「眠い」くらいしか口を開かなかった山岡士郎が、初めてまともな話をするのがこちら。

ワインと豆腐には旅させちゃいけない
引用:原作/雁屋哲 作画/花咲アキラ(1983年)『美味しんぼ』小学館

なに言ってんだコイツ?

要するに、豆腐やワインはむやみに移動させると風味が落ちてしまうので注意しろというお話です。ここまでハードボイルドに語る必要あるか? と戸惑いますが、それから数十年、現在の山岡士郎さんは「おおっ! 美味しい!」と矯正をあげられるくらい社会に適応しているので安心してください。

そんな超訳はこちら。

Don’t you dare to let the wine or tofu take a trip…?
超訳:ワインと豆腐に、まさか旅をさせるようなマネはするなよ?

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