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手を袖に【連載】松尾英里子のウラオモテ

松尾英里子 松尾英里子


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実は、もっと小さな頃からそういう傾向はあって、初めて行ったところなどでは泣いてしまうこともあった。いわゆる場所見知りというやつだ。その時は、まあこれから大きくなるにつれて平気になるでしょ、と思っていたが、現状、劇的な進歩は見られない。大人たちばかりのところに連れて行くのは全然問題ないのだが、子ども相手になると、とたんに弱気な感じになってしまう。

困ったなあ。でも、幼稚園の先生を経験した方などに聞くと、大概「大丈夫よ」と言う。大人だって、そういうことあるでしょ、と。

確かにそうだ。私も、立食パーティーとか、初対面の人たちばかりの会ではいつも緊張する。何を話したらいいか分からず飲み物ばかり飲み、お腹ちゃぷちゃぷで帰宅すること多数。
食事の席も、自分の統計上、6人以上の会になると結構緊張してしまい「美味しい」を連発しがち。というのも「美味しい」という言葉はとても便利だから。まず、褒め言葉だから誰かを傷つけず、「美味しいね~」と共感を求める会話のワンフレーズとして使うこともできれば、「美味しい・・・」とつぶやき、独り言としても完結する魔法のワードなのだ。やれやれ。だいたいそんな分析をしているあたり、私も十分立派な弱虫さんである。息子の気持ちもよく分かる。

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