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(3)育男(イクメン)の前に家男(イエメン)【連載】魁! 育男(イクメン)塾

武田高建 武田高建


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イエメン人で「悪魔王子」と呼ばれたボクサーがいた。彼の名はナジーム・ハメド。ボクシングの常識を破りガードをせずトリッキーなパンチで相手を翻弄し王者になった彼は言った。『俺のモチベーションは、偉大な地位を手に入れる事、伝説になる事なんだ』

もしキング・オブ・イクメン、レジェンド・オブ・イクメンになりたいのなら、その前に超えなければならない壁がある。イエメン(家事を手伝う男)である。今回は育児の前に家事の重要性を語りたい。

夫は主人じゃなくて僕!?

あなたが寿司屋に修行に行ったとして、いきなり「本マグロの大トロ握らせて下さい!」って言ったら大将はどうする? 確実に「まずは、皿でも洗ってろ!」ってなるよね。

あなたが美容院に修行に行ったとして、いきなり「常連のカットは私に任せて下さい!」って言ったらカリスマ美容師はどうする? 確実に「まずは、髪を洗うところから手伝ってね」ってなるよね。

あなたが野球部の新人マネージャーになったとして、いきなり「エースの先輩が喉渇いてそうだから、水筒渡してきます!」って言ったら、3年間一緒に汗流してきたマネージャーはどうする? 確実にニッコリ笑いながら「水筒は私が渡すから、あの汚れたタオル洗っといて貰える!?」ってなるよね。

イクメンも同じです。まずは父として、夫として、ではなくてね。もうね、シモベとして。気持ちは「僕の僕」くらいで「まずは、皿洗いからさせて頂きます」とね。そうすると、妻の方も調子に乗って「もっとやって貰おう!」「自分は楽できる! イェイ!」とはならずに、「主人が僕のようにやっている。私も頑張らなきゃ!」となるものです。本当の「主人」になる為には「僕」から入っていくのが一番の近道なのです。

男の家事と己の家事

では、一体どんな家事をしたら良いのか?

家事には大きく分けて、「料理」「洗濯」「掃除」がある。その中で最も夫がやっていると言われるのが、「掃除」部門の中の「ゴミ出し」。あとは、「洗濯」部門の「自分のパンツを畳む」と「料理」部門の「買出し」くらいでしょうか。 

で、ここで妻からのポイントを高くGet出来るのは、「男の家事」と「己の家事」をする事です。

「男の家事」は、物移動等の力仕事系や高い場所の掃除、男料理など。男だからこそ出来る家事をすると妻にその男らしさと結果によって普段以上の満足を与えられるでしょう。

「己の家事」は、自分の得意分野の家事を手伝う事。例えば、「バイトで皿洗いを極めたぜ!」的な人間食器洗い機、「潔癖症で汚れが許せない!」的な掃除マスター、「買い物しながら価格をチェック!!」的なマーケティングショッパー、「家族の健康は俺が守る!」的なオーガニックオタク。自分の「得意」や「好き」を仕事にしようと言ったりしますが、家事も同じです。

私も最初は、味噌汁を作る事から始めました。疲れた妻や元気な子供の為に、昆布と鰹節でダシを取りながらYouTubeにアクセスし、豆腐を切りながらミスチルを聞き、包丁でネギを刻みながら歌詞を心に刻む。味噌汁の温かさが染みるようにミスチルの歌詞も心に染みていく。
「負けないように、枯れないように、笑って咲く旦那になろう。ふと自分に迷う時はネギを刻んで鍋に放つよ 今」(ミソシル「花」より)

さて次回からは、いよいよ育児に関して語りたいと思う。

To be continued

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