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ジャンル別おすすめ小説30選

街クリ編集部 街クリ編集部


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青春・友情編

1. 『鴨川ホルモー』 
万城目学(2009年)角川文庫

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京都大学へ入学した主人公安倍は、同じ大学の友人とたまたま受けたサークルの勧誘を受けてコンパだけに参加する予定でしたが、そこで出会ったある女性への下心から入会することになります。そのサークルでは、鬼や式神を使い戦うことができる謎な技「ホルモー」の習得を行うことになります。

この「ホルモー」という技を使って戦う大会「京大青竜会」に挑戦することでサークル内の関係性も変わっていきます。青春の勢いとファンタジーな要素「ホルモー」をうまく掛け合わせた面白い小説です。2009年には山田孝之さん、栗山千明さんが主演を務めた実写化でも話題になりました。2007年には「ホルモー六景」というスピンオフ作品も出ているので合わせて読んでみてくださいね。

2. 『桐島、部活やめるってよ』 
朝井リョウ(2012年)集英社

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2012年に文庫本された作品。デビュー作で「第22回小説すばる新人賞」を受賞しました。男子バレーボール部に所属していた桐島が部活をやめるところから物語がはじまります。桐島という人物は実際には登場せず、クラスメイトなどの人物たちの心理描写により桐島がどんな人物か想像できるような書き方がされています。

いくつかのストーンを組み合わせているオムニバス作品なので短編を読むように本を読み進めていけます。読書が苦手な方でも気軽に読むことができるのでおすすめです。同年2012年8年には神木隆之介さんや橋本愛さんが出演する映画としても話題になりました。原作小説とは少し違った視点で描かれているところも特徴的で、派生作品としても楽しむことができます。

3. 『オレンジデイズ』 
北川悦吏子(2006年)角川文庫

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大学4年生の櫂は、卒業までのタイムリミットに迫られて毎日就職活動をする日々。ある日綺麗なバイオリンの音色を奏でる「沙絵」に出会います。その女性は将来を期待されている腕の高いバイオリニストでしたが耳が不自由になったことをキッカケに夢を諦めてしまいます。些細なことから櫂と沙絵の距離が近づいていき、仲の良い友達翔平、茜、啓太と5人でよく遊ぶようになります。

耳が不自由ながら毎日ニコニコ過ごしている沙絵にだんだん惹かれていく櫂や将来から目を背けてしまっている翔太などそれぞれ悩みを抱えながら大学4年生の日々を過ごす青春小説です。オレンジの夕焼けのように綺麗で甘酸っぱい素敵な作品になっています。小説『オレンジデイズ』の連載と同時期にテレビドラマとして妻夫木聡さんが主演を務めたことでも話題になりました。ドラマでは入りきらなかった部分が細かく書かれているので小説版も一緒に読んでみてくださいね。

4. 『いちご同盟』 
三田誠広(1990年)集英社

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中学3年生の主人公北沢良一は、自殺について考えることがしばしばあり中学生ながら人生を達観したような考えを持っています。自殺の問題を考える中、野球部羽根木の幼馴染の上原直美に出会い恋をします。彼女は、腫瘍に身を犯されていて1日1日を一生懸命生きています。自ら命を絶ってしまった同年代の少年と命の期限をつけられた好きな人、正反対な位置にいる2人に対して北沢の価値観が左右されていくところが読みどころです。

思春期まっさかりの学生が登場人物となっていることもあり心理描写が丁寧で読みやすいです。小説のタイトル「いちご」は主人公たちの年齢、15歳のこと。1997年には映画化、1999年にテレビドラマ化がされている任意作品です。

5. 『か「」く「」し「」ご「」と「 』 
佐野よる(2017年)新潮社

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『君の膵臓をたべたい』や『よるのばけもの』などの人気小説を生み出した佐野よるさんの書籍です。2017年に出版されたばかりの新刊ながら話題を集めています。誰にも言えない「かくしごと」をテーマにした物語で、同じクラスのそれぞれ5人の悩み事や隠し事にスポットを当てていて、学生時代に同じ悩みを持っていた方や現在悩みを抱えている人は非常に共感できる内容になっています。

5人は自分にしかない特殊な能力を持っています。そして主人公の視点が章に寄って変わるので登場人物の目線に寄り添って話を読み進めることができます。恋心や自分の性格との対峙など異なった話を追いかけていき読み終わったあとに、思わず胸がきゅんとなってしまうような心理描写を味わえる名作。イラストもとても可愛いので表紙から思わず惹かれてしまう作品です。

6. 『僕は友達が少ない』
平坂読(2009年~)メディアファクトリー

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「2011年度このライトノベルがすごい!」で2位を受賞した人気作品。主人公の羽瀬川小鷹は、クラスメイトの美少女三日月夜空が一人で喋っているところを目撃します。友達がいない彼女は「エア友達」と会話しているといいます。そんな対人恐怖症を持っている彼女と接することでお話が進んでいきます。THE・ラノベな妄想をたっぷり詰め込んだ小説です。

また主人公自体も自意識過剰で、クラスメイトから距離を置かれており友達は多くありません。三日月夜空が友達を作るために、いろんなイベントを過ごしていく青春ラブコメディ小説となっています。2011年にテレビアニメ化、2013年に瀬戸康史さんや北乃きいさんが主演を務めて話題になった実写映画も公開されました。原作とは少し違った展開が盛り込まれており派生作品として楽しむことができます。

7. 『スロウハイツの神様』
辻村深月(2007年)講談社

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「スロウハイツ」というアパートを舞台に繰り広げられる青春小説です。主人公は脚本家赤羽環とアパートの住人たちとの生活が描かれていて平凡な日々が過ぎていきます。そんなある日「スロウハイツ」に新しい住人が入ってきたことで生活が一変します。

赤羽環の憧れの人で同じアパートに住む「チヨダ・コーキ」は自身のファンが企画したゲームに巻き込まれて本を書く事を休止してしまっている過去を持っていたり、漫画家を夢見る少年が住んでいたりとそれぞれ職業が違ったり年齢も性別も違ったりと個性あふれる登場人物がこちらの小説の魅力。作者自身のリスペクトしている作品や環境が登場するところも楽しいです。上下巻に分かれている長編ですが、まったりとした流れの文面で読みやすくおすすめです。2016年より漫画化、2017年より舞台化もされている作品です。

歴史時代編

1. 『のぼうの城』 
和田竜(2007年)小学館

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和田竜さんのデビュー作『忍の城』を実写映画にする前提で自ら執筆したベストセラー小説です。「第139回直樹賞ノミネート」「2009年第6回本屋大賞第2位」と名誉ある賞を受賞。湖に囲まれた「忍び城」と呼ばれる場所の領主成田長親は周りから「でぐのぼう」の略称で「のぼう様」と呼ばれており運動が苦手だが心が優しいところが魅力的。

天下統一前の日本を舞台にしており有名な歴史上の人物もたくさん登場します。2012年に成田長親役に野村萬斎さん、甲斐姫役を榮倉奈々さんが主演を務めた実写化も話題になり「第36回日本アカデミー賞」にて優秀賞をとっています。また、花咲アキラさんが作画を行った漫画も販売されており原作をより簡潔に読むことができます。

2. 『孤宿の人』 
宮部みゆき(2009年)新潮社

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海や山に囲まれた讃岐国・丸海藩を舞台にした歴史名作小説。江戸から金比羅代参に連れ出されて子供の頃に置き去りにされた経験をもつ「ほう」が引き取られた先で毒殺実験巻き込まれてしまいます。上・下巻と2巻に続く小説となっており、読み応えも抜群です。不審死が起きるなど、時代の流れに巻き込まれていく中でも強く生きている人々を描いていて、涙なしでは見られない心理描写に圧倒されます。この時代特有の命のやり取りが色濃く感じられます。

ラストに向かうにつれ登場人物たちの心理描写に感動してしまう人が多い作品です。歴史小説に触れたことがない方も読みやすいので是非挑戦してみて欲しいです。時代の風景とミステリー要素をうまく盛り込んでいて、宮部みゆきさんらしい作品になっています。

3. 『蝉しぐれ』 
藤沢周平(1988年)文藝春秋

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1986年の「山形新聞夕刊」に掲載されたものが初出と言われている歴史小説です。架空の藩を舞台に、時代に巻き込まれていく少年を主人公にしたストーリーになっています。この時代の15歳と現在の15歳の環境を比べながら読むこともできるので不思議な体験ができます。実子のように育ててくれた牧助左衛門と、主人公牧文四郎との関係性にも注目です。

物語が進むにつれ、牧文四郎の年齢も上がって行き環境も変わっていきます。流れがわかりやすく歴史に詳しくない方でも読みやすいです。長く親しまれる小説で2003年には内野聖陽さんが主演を務めるテレビドラマ化、2005年には「第29回日本アカデミー賞」をとった市川染五郎さんが主演を務める映画化も話題になりました。小説を読んだら派生作品も一緒に楽しんでみてくださいね。

4. 『風の刃』 
あさのあつこ(2010年)文春文庫

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スポーツものや青春小説などで人気のあるあさのあつこさんが初の文庫本シリーズとして出版した歴史小説です。8巻まで出ている長編小説になっていますが、無駄なところがなく流れがわかりやすいので読みやすいです。江戸から離れた田鶴藩が舞台になっていて、その藩主を襲ったのは素性が知れない1人の少年。婿男の伊月はこの少年と対峙することになります。一見何も繋がりのなさそうな2人の少年だがある共通点が・・・。

少年たちが歴史に揉まれて成長したり葛藤したりする姿をうまく描いています。心理描写が細かいので感情移入してしまいます。進んでいくうちに変わった能力をもつ一族にであったり一族を詳しく知る人に話聞けたりと主人公たちと一緒に話の核心に迫っていく描写も読みやすくておすすめです。

まとめ

ジャンル別に分かれているので今度は違うジャンルの小説に挑戦してみたい! という方にもおすすめの小説ばかりを紹介しています。小説を読み終えたら実写映画、ドラマ、漫画など派生作品にも触れてみるとより小説の世界観を感じることができるのでおすすめです。今まで小説を読んだことがない方も是非触れてみてくださいね。

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