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「トリプルX:再起動」咲き方を選んだドニー・イェンの強さと潔さと美しさ

こいぬまちはる こいぬまちはる


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あと、クライマックスで上着を脱ぎ捨てるシーンは、最たるもの。全然脱がなくてもいいのに、しっかり上着を自分ではぎ取り、拳を握りしめ「ぐぉぉぉぉ! 俺を見るんだーー!」と肉体で観客に圧をかけるドニーさん。素晴らしく整えられた身体にため息がでます。撮影前は厳しい食事制限をし、直前のパンプアップもかなりストイックだったという、渾身のドニーさんはまさに必見です。

 
普通、ここまでナルシストな俳優は観客からウザがられるのが当然ですが、そこがドニーさんの比類なきところ。そこんとこも全部ひっくるめて愛されているのです。「自分大好きなドニーさん」を大好きな私達。

ドニーさんの作品を観る際は自分なりに、ビジュアル若めのイケメン設定で、脱いだり得意の飛び三段蹴りしたりの“俺俺ドニー作品”と、イップ・マンシリーズや「捜査官X」「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」の盲目の棒術戦士・チアルートなど、年相応のビジュアル設定で体の露出少なめの落ち着いた達人“師匠的ドニー作品”の2つにカテゴリー分けしています。

その個人的カテゴリーで考えると、ドニーさんの人気と地位を不動にしたイップ・マンシリーズ、ハリウッド大作でなおかつ大ヒットした「ローグ・ワン」、他にもチャン・イーモウ「HERO」、ピーター・チャン「捜査官X」など、人気が爆発し広く周知されたり評価が高い作品は、どれも“師匠的ドニー作品”的なものが多いなと感じます。私も“師匠的ドニー作品”の方が大好きです。

イップ・マンシリーズのドニーさんは、ほぼ体の露出がなく、あえて体重や筋肉量を落として臨んでいます。いろんなものがそぎ落とされた分、彼のしっかりした体の軸やしなやかな動き、バランスのよい動きがよく見えて、心底惚れ惚れします。殺陣だけでなく、椅子の座り方、茶碗の持ち方など、体は繋がっていて、すべての動きは流れて繋がっているとよく分かるんです。ドニーさんの綺麗な流れる動きが堪能できるのは“師匠的ドニー作品”です。

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