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石田衣良の東京が舞台となっている小説4選

マドカ・ジャスミン マドカ・ジャスミン


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4. 娼年

主なエリア:下北沢、麹町、渋谷、上野、新宿

「たくさんいるよ。ほんとうは自分の問題ではないことで悩み、自分の考えでも価値観でもないことで人を裁く人間が、この世界にはたくさんいる。ぼくはそういうの嫌になるくらい見てきたんだ」

「結局わたしの一生で上手にできたのは、自分と他人の身体を誰かに売ることだけだった」
『娼年』より引用

セックスとは。欲望とは。そのことについて、ちゃんと考えたことがある人はどのぐらいいるのでしょう。答えは人それぞれだとして、この作品には考え方のヒントが詰まっています。欲望を形式に当てはめたり、単に粘膜と粘膜、内臓と内臓のぶつかり合いだと思っているなら、本当にもったいないです。様々な人が集まり、様々な欲望が交差する東京。日々様々な関係性を持つひとたちが身体と身体を交わせている。もちろん、正式な恋人や夫婦関係ではないカップルも。だけど、名づけられないその関係性が実はとても素晴らしいものなのかもしれない。恋とは、愛とは、性とは。シーツの上でしかわからないこの世の真理、ぜひ垣間見てください。求められること、求められたいことは素敵なんですよ。

この世界の途方もない複雑さと同じだけの深さが、ただのセックスにあるのだという事実が、その夜ぼくを圧倒していた。
『娼年』より引用

こちらは、続編である『逝年』との合わせ読みをおすすめします。

 

 
この4作品以外にも、石田衣良作品にはは数多くの“トーキョー”が描かれています。これらを入り口に、ぜひあなたも新しくも馴染みがある“トーキョー”を探求してみませんか?

P.S.
この記事を親愛なる石田衣良さんに捧げます。わたしをこんなにも魅力的な街へと誘ってくれて、本当にありがとうございます。

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