3. 紅葉狩り(もみじがり)
子どもの頃、“紅葉狩り”という物騒な言葉に違和感を持っていた。「紅葉なんて狩ってどうするんだよ。ていうか紅葉狩っている大人見たことねえぞ」と静かに憤慨さえした。大人になったいまだから思うが、きっと“紅葉狩り”と一番最初に命名した人物がカッコつけて気取った名前をつけたに違いない。まったくもってのDQNである。
4. いわし雲(いわしぐも)
秋の空は高いという。確かにこの時期、空を見上げるとなんとなく雲や太陽あるいは星が、夏の時期に比べ高い位置にあるかのように感じる。実際は空気中の水蒸気が減少し、空の透明度が増し青々とした澄んだ色になるからそのように見えるのだそうだ。青い空を泳ぐかのように流れるいわし雲も見ると、毎年いわしではなく秋刀魚が食べたくなる。
5. 銀杏(いちょう)
「ギンナン」とも呼ぶことができるややこしい言葉だ。しかし、東京の昭和記念公園などで有名な銀杏並木は「いちょうなみき」としか読まない。全くもって不可解である。