ベルリンのマーケットには、土日開催のレギュラー的なもの以外にも、主催者の違うコンセプト別のものや、年に数回しか開催されない展示即売会の様なものもある。その中でも特にフードに特化したものは断トツの人気を誇っている。野外、室内どこのマーケットに行ってもフードコーナーは充実しているし、クオリティーも高いが、イレギュラー開催のマーケットはもっとすごい。代々木公園で開催されている世界各地をテーマとしたフードフェスティバルに似ており、そこでしかお目にかかることが出来ないフードや文化を求めて多くの人がやってくる。そんなスペシャルなマーケットの一部を紹介したい。
世界のフードに出会えるマーケット!?
ベルリンの中で最も人気が高く、有名なのが、”NEUE HEIMAT”である。リアルパンクスからツーリストまで様々な人種で常に賑わっているWarschauerstr.駅からすぐの倉庫街の一角を会場にしており、このエリアは全てクラブやカフェ・バーになっていて、スケートボードの練習用ホールまである。NEUE HEIMATは、衣服、雑貨、アート作品などのデザインフロアー、飲食フロアー、コンサートフロアーに分かれており、冬期にはミラーボールが導入されたスケートリンク、クリスマスマーケットフロアーも登場する。とにかく飲食店の数がビックリするほど多く、バーのスタイリッシュさ、クラブ並のライティングにこだわるのがベルリンの特徴である。このマーケットはフードマーケットとしても有名で、いろんな国のソウルフードをフィーチャーした日本で言う代々木公園と同じ様な催しを行っている。毎回内容が異なるので事前にオフィシャルHPでチェックしてから行くことをおすすめする。
NEUE HEIMAT
Revaler Str. 99 (Ecke Dirschauer Str.) 10245 Berlin
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NEUE HEIMATの会場ではなく、手前のUrban Spreeというイベントスペース兼ギャラリーで開催されたその名も「ジャパニーズクリスマスマーケット」はFacebookのイベント参加予定者だけでも7500人を越え、入場規制がかかったほどの人気。行列に並んでまで何かを食べたり、買い物をするのは日本独特の文化であり、ドイツではほとんど見ない。それなのにこのマーケットでは寒空の中、有名クラブ以外では見たことのない数時間待ちの長蛇の列が出来た。日本食流行りなのは世界的な現象であるが、ここ数年ベルリンでは異常なほどその傾向が強く、ラーメン、たこ焼き、お好み焼き、おでん、寿司、日本酒など日本を代表する食べ物を１度に目にすることが出来るジャパニーズマーケットに人が集中した。
BIO先進国ドイツ人のこだわりがすごい！
ベルリン以外でもハンブルグやミュンヘンなどドイツの各地で開催されている”Heldenmarkt”は、BIO食材とECOに特化したライフスタイルグッズなどの合同展示会的なマーケットとして規模も大きい。日本では通常こういった合同展示会には業者関係者しか入れないことが多いが、ベルリンでは前売りチケットか当日チケットを購入すれば、一般でも入場可能。野菜、果物、チーズ、パン、チョコレート、ビール、ワインなどの各メーカーがブースを出しており、試食や試飲が出来て、その場で購入も可能。もちろん、全てBIO（有機食材）であり、さすがはBIO先進国とあって関心度が高く、どこのブースも説明を聞くための人集りが出来ていた。街中のBIOスーパーなどでは見たことのない珍しい食品やなかなか手に入らないスキンケアから、欧州人向けに研究されたフレーバー抹茶まで、このマーケットでしかお目にかかれないメーカーも多数出店されていた。定期開催ではないので、気になった方はオフィシャルHPで日程をチェックするのをおすすめする。
Heldenmarkt
Postbahnhof Straße der Pariser Kommune 8 10243 Berlin
時間に余裕さえあれば毎週通いたいと思うほどクオリティーの高いベルリンのマーケット情報をお届けしましたが、いかがでしたでしょうか？ 私にとっては、海外にいながら日本の文化に改めて触れることが出来た貴重な体験でした。
