短い文章を書こう
相手に思いが伝わらないような書き方をしてしまった場合、これは大きな損失になる。しかし日本ではそういった文章を良しとする風潮(とくに企業が発信するものや会議などで使う書類)があるので注意が必要だ。特に上長が「もっと情報を集めて、見ごたえ(厚い・複雑)のある提案書を作れよ」などと指令する職場は要注意。ものごとの本質を、ボリュームや虚飾でごまかそうとしている可能性がる。
もちろん、その提案を受けるクライアント側にも情報を正しく評価できる能力が求められる。「ページ数が少なく余白の多い提案書はダメ」などと頭から決めつけていると、エッセンスをつめこんだ提案書を示しても意思が伝わらない危険がある。そこのところがややこしい。提案書の厚みで競合に負けるのも悔しいが、かといって厚い提案書とそれをまとめたコンパクトなものを二つ作成するのも時間の無駄だ。となれば、やはり本質の部分で勝負をしたい。「量をいたずらに多くするよりは、むしろ少な目」に設定したいところだ。
日本のビジネスマンが時短をして生産性を上げるには、社内・社外向け文章の作成量を減らさなければならないというのが一つあるはず。そういう習慣と訓練が必要なのかもしれない。