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広告代理店で20年アートディレクターをやって、重要じゃないと感じたもの3つ

中村征士 中村征士


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2. 個性

美大を卒業して広告代理店に入って、まず戸惑うのが自分の個性が必要とされていないことでした。入社してクリエーティブ局に配属されると、企画を出す打ち合わせにアイデアを持ち寄ります。そこで自分らしさとか表現にまつわるそういうものは、ほとんど全て否定されます。独りよがりだったり個性的すぎて見てくれる人が理解できないからです。打ち合わせの場に求められるのは、商品やサービスのいいところが伝わるアイデアなのです。

最初のうちは人格まで否定されたようで凹んだりします。でもすぐに馴れちゃいます。だから自分は個性がないからアートディレクターになれない、なんて悩む必要はありません。個性はあっていいのですが、キャリアのはじめのうちは、まず役に立たないと言えるでしょう。

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