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『まいにち、修造!』はいかにして生まれ、売れたのか。担当編集者に聞いてみた

トゥルーテル美紗子 トゥルーテル美紗子


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熱いだけ、面白いだけの人ではない

そもそもこのユニークな日めくりは、どういったきっかけで思いつかれたのでしょうか。

小室さん
きっかけは、別の企画で松岡様を取材したことです。まず、「言葉のたからもの」という取材テーマを事前にお伝えしたところ、当日、想定回答がぎっしり書かれたメモを手に登場され、とても驚きました。言葉に対する真摯な姿勢を感じました。

ぎっしりメモを書いて取材に臨まれたとは、ちょっと意外です。他に印象に残ったことはありましたか?

取材では、プロテニス選手としての経験、錦織選手をはじめジュニア選手の育成に関するお話など、様々なエピソードを交えて熱心に、真剣にお話をしてくださったことが印象的でした。一つの言葉を発するにも深いお考えがあってのことと知り、帰社後、「熱いだけ、面白いだけの人ではなかった」と太田に話しました。

それから書籍の企画を立てられたんでしょうか。

太田さん
それから数カ月後、日めくりの企画会議があり、「松岡さんこそ、日めくりにふさわしい」と提案しました。印象的な語録は既に公式HPの動画やテレビのご出演などで知られていましたが、ただ面白いだけでなく、そこに隠された想いを知っていただくのに日めくりは最適な手段であると思いました。

まず松岡さんの言葉があり、それを表現するのにぴったりの媒体が日めくりだったのですね。ただ、松岡さんの姿を動画やテレビなどを通じてしか知らない私たちにとっては、松岡さんといえば「熱いだけ、面白いだけの人」です。この日めくりも、大ヒットの後『まいにち、ポジティヴ!(井上裕介、ヨシモトブックス)』や『まいにち、ネガティブ。(ヒロシ、自由国民社)』など芸人さんによる追随商品が次々と刊行され、あたかも『まいにち、修造!』までネタで作ったかのように見えてしまいますが・・・。

ネタではありません。ウケ狙いでもありません。松岡様は芸人さんではなく、世界で活躍されたテニス選手であり、現在はスポーツキャスターやジュニア選手の指導者として活躍されています。その経験から生まれた本気の言葉を伝えたいという思いの下、松岡様も私たちも大まじめに作っておりました。

そうですよね、失礼しました。それにしても「自分を持ちたいなら、サバになれ!」など、インパクト大の言葉の数々を見ていると、お笑い路線なのかな? と思ってしまうのです。

インパクトのある言葉は、それによって「なんだろう?」と興味を持っていただくためです。重要なのは解説の部分にある松岡様が一番伝えたい想いを読んでいただくこと。言葉と写真は、その誘導手段です。

確かに「サバになれ!」と言われると、「どういう意味なんだろう?」と具体的に知りたくなります。

例えば指導をする時や何か大事なことを伝えなければいけない時に、頭ごなしの命令調では相手は耳を閉じてしまいます。面白い言葉やキャッチーな言葉を使うことで興味を喚起し、耳と心を開いてもらうという手段は松岡様がジュニア選手を指導する時などに心がけていらっしゃるそうです。

テニスの指導経験までが反映されているのですね。

おそらく松岡様の言葉が他の方と違うのは、「それだけを聞いたのでは、何を言いたいのか分からない」点です。だからこそ解説を読みたくなり、読んでいただくとその言葉にこめられた意味が分かる、という仕組みになっています。結果的に、熱い写真や一見では意味の分からない迷言と解説部分にある「深い意味」とのギャップが、面白いだけでは終わらない魅力になっているのかなと思います。

街角のクリエイティブ ロゴ


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