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「アルキメデスの大戦」の主演・菅田将暉に学ぶ、やり手ビジネスマンの仕事術。

はるちゃり! はるちゃり!


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上映中、主人公の櫂直を演じる菅田将暉さんがひたすらかっこ良くて! 私は終始悶絶状態。
なので、菅田さんがどれだけ魅力的に映っていたか! 熱弁を奮う記事をここに書……

くわけにはいかず。

このひたすらかっこいい菅田さんとまさかの運命の出会い! があった時に、どのようにアタック&ゴールインするか!

その点について考察した記事をここに書ku……



出典:映画.com

はい……

自粛します……

まずは、映画「アルキメデスの大戦」について紹介しますね。

- これは、数学で戦争を止めようとした男の物語 -
戦艦大和の建造をめぐるさまざまな謀略を描いた三田紀房による同名マンガを、菅田将暉主演、「ALWAYS 三丁目の夕日」「永遠の0」の山崎貴監督が実写映画化。日本と欧米の対立が激化する昭和8年、日本帝国海軍上層部は巨大戦艦・大和の建造計画に大きな期待を寄せていたが、海軍少将・山本五十六はその計画に待ったをかけた。山本は大和の建造にかかる莫大な費用を算出し、大和建造計画の裏に隠された不正を暴くべく、天才数学者・櫂直を海軍に招き入れる。大和の試算を行っていく櫂の前には帝国海軍の大きな壁が立ちはだかることとなる。



出典:映画.com

戦艦大和とか、海軍とか…なんだか戦争映画のようにも感じますが、実は戦争シーンは最初のみ。むしろ本作は熱血サラリーマン物語

「百年に一人の天才数学者」と言われている櫂直は、実際は自分の目で見て・手で触れて・その時出来ることをたとえ小さなことでもコツコツとやる人。しかし、どれだけ正しい事実を主張しても組織の圧力には勝てないという絶望も感じることになる。

本作は“熱血サラリーマン物語”と言えるだけあり、物語の要となる場面ではいくつかの“交渉事”が起こる。それは「相手にいかに“YES”と言わせるか」という心理戦である。

そのため、まずはその“交渉術”についてビジネス心理学を元に言及したい。

相手にYESと言わせる“交渉術” 〜ビジネス心理学〜

作品中では、主に4つの場面で「交渉」が行われていた。

1. 巨大戦艦の建造反対派が櫂に協力を要請する場面
2. 建造反対派が櫂に“大仕事”を承諾させる場面
3. 櫂が“機密情報”を得る場面
4. “建造推進派”が櫂に協力を要請する場面

それぞれについて以下で考察する。

1. 巨大戦艦の建造反対派が櫂に協力を要請する場面

海軍少将・山本は、軍隊を毛嫌いする櫂に対して協力を要請する場面において、事情を話した上で最後に「このままだと戦争が起こる」と残し、その場を去った。櫂自らの決断にゆだねた結果、彼は協力することを決めた。

ここで重要なのは、“全てを語り尽くさなかったこと”であろう。

- 最終的な裁量権は相手に残す「BYAF話法」とは -
BYAFとは「But You Are Free」の略。直訳すると「しかし、それはあなたの自由です」という意味で、この文句をクロージングに入れるだけで契約率を2倍にすることができるという調査結果がある。このクロージング話法の肝は「裁量権」つまり「自分で自分のことをコントロールできているという権利」にあり、人はこの裁量権を制御されるとそれを取り戻そうとする。
参考:A Meta-Analysis of the Effectiveness of the “But You Are Free” Compliance-Gaining Technique



出典:映画.com

作品中では、山本が直接的に「日本を救うかどうかはおまえの自由だ」と伝えはしなかった。しかし「戦争が起こる」という恐怖を与え、それ以上は事細かに語らずその場を去ったのは、「全てはお前次第だ」と物語っている。

・ ・ ・

うーん

なるほど\(^o^)/

じゃあもし私が偶然にも菅田さんに会ったなら

「絶対私と付き合った方がいいよ!」

って言うより、

「私のことオススメだけど、付き合うかどうか決めるのはあなただからね♡」

って言えばいいんだねっ\(^o^)/

ねっっっ\(^o^)/

2. 建造反対派が櫂に“大仕事”を承諾させる場面

海軍少将・山本は、櫂に“協力する”ことを承諾させた後、「少佐として海軍に入ること」「情報が皆無という究極に不利な状況の中で、なんとかして2週間以内に見積を作成すること」を承諾させた。もちろん、どの段階においても断ることは可能であった。

ここで重要なのは、“既に1つ承諾してしまっている”ということだ。

- 小さなことからお願い。徐々に大きな頼み事へ「フットインザドア」とは -
フットインザドアのテクニックは、人間の持つ心理「一貫性の原理」を巧みに利用している。「一貫性の原理」とは「人間には一度決心した行動や発言、信念などを貫き通したいと思う心理的な作用が働くこと」を指す。特に私たち日本人はまじめで義理堅い人種といわれているだけに、この手法はなおさら有効だと考えられている。



出典:映画.com

こ、

この理論

素敵すぎません?\(^o^)/

だってもし偶然にも菅田さんに会えたなら

一瞬でいいので私と握手してくれませんか?」
→菅田「OK!」

「私と10秒握手してくれませんか?」
→菅田「OK!」

「私をハグしてくれませんか?」
→菅田「OK!」

「わ、私と付き合ってくれませんか?」
→菅田「OK!」

「わっ…わわ……私と結婚してくれませんか!?!?」
→菅田「OK!」

ひゃっはー\(^o^)/

ゴーーーーーールインッ\(^o^)/

3. 櫂が“機密情報”を得る場面

櫂は、海軍と過去に取引があった大阪の造船会社へと出向く。社長に何度も懇願するが拒絶され、しまいには一日中社長を待ち伏せすることに。

作品中ではこの行動が功を奏した……わけではなく、財閥の娘・鏡子の説得によって状況は好転した。

ここで、私は「ザイオンス効果」について紹介したい。

- 何回も会うことで心に残す「ザイオンス効果」とは -
ザイオンス効果とは「単純接触効果」とも呼ばれ、「相手に何度も繰り返し接触することによって、徐々に好感度や評価などが高まっていくという効果」のこと。
元々興味や関心の無かったモノや人物でも、頻繁に目に触れたり、接する機会が増えたりした場合、次第にその対象に対して良い印象を持つことがある。広告もこの効果によることが大きく、CMでの露出が多いほどよい商品だと思ったり欲しくなったりするのはそのためだ。

参考:Wikipedia



出典:映画.com

ただし、既に嫌われている場合は逆効果となるので気を付けましょう。

・ ・ ・

と、いうことで

私の今後の活動計画はコチラ↓

・菅田さんのSNSを随時チェック&即レス。

・1日1通のファンレター。

・全てのライブ、舞台のチケットを入手。

・CD収録・ドラマの撮影現場の調査and張り込み。

・事務所前での出待ちは基本。

・行きつけの店をチェック、菅田さんの素顔をヒアリング。

・交友関係、旧友、実家の場所を……

ピピーッ! レッドカード!

4. “建造推進派”が櫂に協力を仰ぐ場面

物語のクライマックス。「戦艦大和の建造計画を阻止し戦争を起こさせないこと」が目的の櫂に対して、建造推進派である平山が協力を要請する場面。
当然櫂は断るが、平山の問いかけによって、自分でも気付いていなかった“本当の感情”と対峙することとなる。
さらには「戦艦を作ることは日本のためである」という理屈に納得してしまうのだ。

ここで、「認知的不調和理論」の活用について言及したい。

- 矛盾を解消する時に働く「認知的不協和理論」とは -
私たちは、自身の思考の中で矛盾する二つ(もしくはそれ以上)の認知を抱えた時に不快感を覚える。そのとき、その矛盾した状態を解消するために、これまで持っていた思考か新しく入ってきた思考のどちらかを否定しようとする。それを認知的不協和理論という。
これまで持っていた思考や事実を変えることなく、新しく入ってきた情報を取り入れることが可能であれば、誰もがその方法に興味を抱くであろう。他者の”関心”をこちらに向けさせる、それこそが認知的不協和理論の活用方法である。



出典:映画.com

櫂は平山の言葉により「日本を守りたい・守るべきだという信念」の他に、“技術者としての感情”を自覚した。そして、その矛盾する思考を“最もらしい理由”によって「調和」させた。

・ ・ ・

なるほ\(^o^)/

ってことは、もし須田さんに恋愛相談をされた場合

菅田「僕には大切な女性がいるんだけど、最近あんまり上手く行ってなくて。でも大切にするって決めた人だし、未来も信じてた……」

私「Oh〜! 友よ、末永い希望よ、ロングホープ・フィリア……よかったら私と一緒に灰色と青まちがいさがしをしてみない? きっとそこには見たこともない景色があって、この状態からさよならエレジーできるはず。だから、とりあえず、キスだけで feat. はるちゃり

菅田「こんなに僕の曲を巧みに操る女性となら、きっと上手くいくはずだ!」

ひゃっはー\(^o^)/

やっぱりどのみちゴーーーーーールインッ\(^o^)/

“天才”の努力とは?

先述のように、菅田将暉さん演じる櫂直は「百年に一人の天才数学者」だ。しかしそんな天才ですら自分の目で見て・手で触れて・その時出来ることをたとえ小さなことでもコツコツとやる人物として描かれているため、彼を疎ましく思う人々の心にも変化を与えたし、我々観客も心を掴まれた。

そんな櫂の人柄は、菅田さんにも通ずるところがある。

彼は元々数学好きであり、見せ場となる会議室でのシーンでは、 数式を完璧に覚え理解した上で挑んだそうだ。



出典:映画.com

長い数式を黒板に書くシーンはカットを割って撮ることもできたのだが、あえて5~6分の尺を一気に撮り、彼は数式や長ゼリフを一切間違えずに演じきった。しかも彼はそれを3つのシーンでこなしたのだ。撮影で最後まで数式を書き終わったとき、菅田さんに数学を教えていた先生が泣いたり、毎回現場の空気がすごく、カットがかかると拍手喝采が起こったというエピソードもある。

あのシーンは映画のなかでもクライマックスですし、ただの暗記でもダメなので、 数式を理解して本当にプレゼンしてやろうと挑みました。
引用:ViVi「映画『アルキメデスの大戦』主演・菅田将暉が語る、天才だけに見えている景色とは」

仕事に向き合う真摯な姿勢というのも、多くの監督が菅田さんと一緒に仕事をしたくなる理由の一つであろう。

「本物の真」とは?

「アルキメデスの大戦」の原作者・三田紀房さんは次のように語る。

この漫画を描こうとしたきっかけは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場建設計画で、当初は1300億円だった総工費が3000億円を超えることになったことへの疑問でした。

なぜそうなったのか? を考えているうちに、ふと戦艦「大和」が思い浮かんだんですね。建造費1億4503万円、当時の国家予算の4.4%もの巨費を投じて造られた戦艦「大和」が。
引用:それでも日本人はまた戦艦「大和」をつくるだろう〜この国が抱える根本的な宿痾~

山崎貴監督は、過去に木村拓哉主演の映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」で“宇宙戦艦ヤマト”を実写化した。また、百田尚樹原作の小説「永遠の0」を映画化し、“特攻隊”をとても感傷的に描いた。そして今回の「アルキメデスの大戦」では、リアリズムに打ちのめされる若者の姿を描いた。



出典:映画.com

戦艦大和の建造から80年以上経った今もなお、巨額を投じて行われる国家的プロジェクトにはある種の不透明さと、それに関わる者たちのさまざまな思惑が伺える。我々日本人は、現代においても“戦艦大和”に象徴されるような巨大建造物にロマンや幻想を抱くのだ。
そしてそれは、心に矛盾を抱きながらも自身を正当化させようとする“人間”の複雑さによって、さらに困難な問題となる。

我々の身近な社会においても、規模の大小すらあれど、同じような構造が多く存在する。

「本物の真」とは何か? 現代社会においても変わらず存在する弱点を、改めて浮き彫りにする作品であった。


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[イラスト]ダニエル

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