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『氷結』の新CM「クリスマスチュー篇」衣装制作秘話インタビュー

加藤広大 加藤広大


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期間限定で発売された氷結シリーズの新しいCM「氷結 クリスマスチュー篇」が、先日より放送中です。

季節柄、クリスマスらしい、わくわくするような楽しい映像に仕上がっているこのCM、出演している武井咲さんのキス顔に負けず劣らず印象的なのが、まるで鏡を“着て”いるような4人組、通称「キラキラーマン」です。

https://www.machikado-creative.jp/wordpress/wp-content/uploads/2015/12/kirakira_man.pngキラキラーマン(出典:Youtube

初めて映像を観た時、「これ、作るの大変だったろうな・・・」と思っていたのですが、先日Facebook上にて、衣装製作、スタイリングを、わたしの友人である、スタイリストのYasuhiro Takehisa氏が手がけていたのを、本人の投稿により知りました。

と、いうわけで「どうやって作ったのこれ?」という興味から、CM制作の舞台裏を、“衣装の観点”から聞いてみようと思い立ち、簡単に取材してみました。

まずは動画をご覧ください。

Reference:YouTube

「We Wish You a Merry Christmas(邦題:おめでとうクリスマス)」が流れるなか、4人編成のキラキラーマンがステップを踏み、武井咲さんのキスシーンに切り替わります。キスの後は、まるで炭酸が弾けたかのように盛り上がりをみせはじめ、楽しくも、ちょっぴり不思議な雰囲気に包まれながら、物語はオチを迎えます。そのツッコミがいのあるラストは、ぜひご自身の目でご覧ください。

個人的には、冒頭でバックに置かれていた果物たちが、突如、サーカス団や楽隊に化けたような、キス顔後のパーティーシーンを観て、「確かに、武井咲とキスしたら脳内こんな感じになるな」という気持ちになりました。

さて、以下衣装などについてのインタビューとなります。

「氷結 クリスマスチュー篇」衣装制作秘話インタビュー

簡単にCM作成の経緯、コンセプトなどを教えてください

Takehisa:
いつもお世話になっている監督、鎌谷聡次郎さんに誘われて参加しました。プランナーが氷結缶のイメージから、キラキラするキラキラーマンが欲しいとなり、それを軸とした「氷結サーカス団」を監督が提案して、僕がデザインと具現化を担うことになりました。

衣装を考えるにあたって、参考にしたアイデアソースなどあれば教えてください

Takehisa:
キラキラーマンの造形アイデアの根底は、ドイツの「バウハウス」という、1919年にできた美術・建築学校が発信した作品から影響をうけています。だいぶツンツンに仕上がっちゃいましたが。サーカス団の方は、シンディー・シャーマンのセルフポートレートシリーズで、ピエロだらけの写真集があるのですが、それでアフロに確信を持ちました。また、クライアントから「お酒なので子供に媚びないサーカス団にしてくれ」とのオーダーがあり、トーンは少し沈めた中間色をメインに制作しています。

キラキラーマンの衣装がとても印象的ですが、何の素材で作成したのでしょうか? また、作成するにあたり気を付けたことは何かありますか?

Takehisa:
素材は鏡面のアクリル板のようなものです。硬い素材を切る専用のカッターで傷をつけて割るという作業が大変で、軍手は必須でした。特に注意したことは、画に映ったときに、それぞれの面を立体的に反射させる必要があったため、三角形の立体パーツを組み上げる計算をしたところですね。トゲトゲのウニみたいなやつは、それぞれのツノが少し立体になっていますし、球体のものはポリゴンのように見せたかったため、正確な球状ではありません。とにかく、計算したり、時には感覚で調整したりと、頭が壊れそうになりました。

思い出に残るエピソードがあれば教えてください。

Takehisa:
日中にアングルチェックを行ったあと、修正点が出てきて、そのまま夜通しで衣装制作を続け、深夜にはプロデューサー、監督、美術、アシスタント、縫い子、制作を手がけたみんなに協力してもらい、仕上げたことです。普通ならありえないシチュエーションも、よいチームワークに助けられました。

想像を具現化することの大変さと面白さ

今ではすっかりお馴染みになった氷結の、ミウラ折りをベースにしたダイヤカット缶のイメージをしっかり活かした、まさに“着る氷結”のイメージを「キラキラーマン」として具現化させるのは本当に大変だったのではないでしょうか。

どんな仕事でもそうですが、想像の段階では簡単にできそうなものも、いざ実際に作ってみると、これが思ったようにいかないことだらけなんですよね。

イメージを具現化することは、とても骨が折れる仕事ですが、本CMは、その“現実化の壁”を乗り越えて、想像力を余すこと無く表現できた作品となっているのではないでしょうか。

今回協力してくれたYasuhiro Takehisaの作品ページはコチラです。
Yasuhiro Takehisa(MILDinc.)

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