パワフル度増し増しの2人
そしてダイスケはんと言えば・・・
Photo by Kazushi Hamano
ずっと気になっていましたが、その台、「津田製麺所」って書いていませんか。おもいっきりウドン入れるやつちゃいます? さすが讃岐出身のダイスケはん、これもなにかの原点回帰でしょうか。ちなみに、僕の母方の実家は津田の近くの三木町で「十河製麺」ていうウドン製麺所やっていますのでぜひお立ち寄りください。
それにしてもナヲちゃんともども、パワフル度が増し増しになったような気がします。ナヲちゃんはステージで、今回の出産を経て太った宣言していましたが、それと亮君が身体を絞ったことで妙にバランスが取れている気がして、これもこのバンドの物語性の一部なのではと思います。
Photo by Kazushi Hamano
ライブは物語性を突き進む
ライブは、終盤に差しかかっています。何度聴いても僕、心が何周もして、そして絶叫して最後は号泣してしまう『人間エンピ (2015mix)』からの、もちろん2階席の47歳の僕も踊っちゃいます『恋のスペルマ』へ。
『恋のスペルマ』”FES等におけるLIVEのノリ方講座”
Reference:YouTube
そしてこれほんとにアンコールかよ!? のボリューム、ナヲちゃんの女声も響き渡る『もっとポリスマンファック』からラストの『恋のメガラバ』までの4曲。
Photo by Kazushi Hamano
思ったんですけど、本当の家族がステージの上にいて、見る者も家族の物語を共有できるシステム、そんな何かがホルモンにはあるのではないか。ヘヴィでラウドなサウンドは一度、「みんな滅びろ」「どいつもこいつもふざけてんじゃねえ」という絶望を響かせるのに、その先に待つメロディが、その果てに訪れる転調の光が、「一度ひねくれたあとに気がつく場所」である「帰るべき場所、懐かしい人生のありか」を思い出させてくれる。そんな物語をみんな心の底で感じているのではないか。
ホルモンは大河ドラマである
物語、と言いましたが、僕、マキシマム ザ ホルモンが背負っている物語性は、国民的なんじゃないかと考えているんです。一つのバンドに姉と弟がいるという家族の物語。だれもが(なんだこれちょっと懐かしい)と思える、記憶の中のメロディ。アイドル歌謡や、ゲームのテーマ曲、アニメの主題歌、もっというと「アニメの終わりの歌」のような音形が呼び覚ます共通の思い出。一度は通る中2の絶望と反発、そして本当の自分の人生との出会い。ホルモンは一人一人が投影する自分の大河ドラマだ、と僕は思います。
Photo by Kazushi Hamano
だから、ホルモンがいるステージへのダイブ、クラウドサーフは、普通のバンドへのそれとはちょっと違う気がするんです。熱狂が生み出す行動というより、それぞれが辿り着くべき約束の地への到達であり、帰還であるように僕には見えます。そしてそれを理解している人々の手は、辿り着くべき人をしっかり支えている、そんな気がしました。あ、ダイブ(クラウドサーフ)はどんなライブ会場でも基本的に禁止行為です。生命の危険もあります。ぜったいやっちゃダメだけど、もし間違って、間違って誰かがあなたの頭上を、約束の地へ向かったならば、どうかしっかり支えてあげてください。でもそもそも、やっちゃダメですよ!