不動産系の会社の人間というとどんな風貌を思い浮かべるだろうか。イカツイ顔、がっしりした体格、髪もきちんとワックスでまとめ、服装は当然スーツ。このイメージはあながち間違いではない。そうではない人も当然大勢いるが、イメージ通りの人たちもまた大勢いるのである。
そんな不動産系の会社にいわゆる“ゆるふわ”の服装で出勤するとどうなるのか。
社会人1年生だからこそできる、実験スタート!!
出勤するとすぐに同期にツッコミを入れられた。
「そんな服装でいいと思ってるの?」
「それ、社会人としてふさわしいと思って出勤してる?」
それでもめげずに(頑固に、とも言う)ゆるふわの服装で出勤し続けた。その結果・・・・・・!?
1:上司に注意される
同期のありがたい警告を無視し続けた結果、複数名の上司に注意されることになった。
「その服装はちょっとね。社内だけならまだしも、クライアントと会うこともあるでしょ。やっぱり印象も大事だから」
ごもっともです!! ごめんなさい!!
2:陰で「あの服装ありえない」と言われる
陰口が私の耳に直接入ってくることはない。それでも、私のことを心配してくれている(?)同期や上司から、「あの子の服、やばいよね」と陰で言われているらしいという情報をこっそり教えてもらった。「だからやめなよ」と注意してくれる優しい情報伝達屋さん、ありがとう。
3:面談の時間が30分延びる
30分で終わるはずの面談が1時間かかった。延長された30分間は、服装についての説教。そろそろ面談時間は終わりだな、と思っていたら上司がこう切り出したのだ。
「実はもう1つ話さなければならないことがある」
「なんでしょうか」
「服装のことだ」
キタ! いつか呼び出され、注意される時がくるだろうと覚悟はしていた。それがこの面談のタイミングだったのだ。
仕事をする上で見た目や印象がいかに大事かを延々と語られた。
「あなたの服装は変えたほうがいい。というか変えなければならない」
見た目や印象が大事なのは、その通りだと思った。だがここで幼稚な発想をしてしまう。「あの子は良くて、私はダメなの?」と。そう、実は同期にふわふわのスカートを履いている人がいるのだ。
「同期のあの子は良くて、私はダメなんですか?」
少し反発してみた。上司はため息をつきながら、こう説いた。
「あのね、正しい服装というものがあるわけじゃないんだよ。要はキレイに見えればいいわけ。分かる? あなたの場合、シルエットがキレイじゃないの。彼女は華奢だから、あの服装でもキレイに見えるでしょ。もっとシルエットを意識しなさい!」
間接的にデブだと批判された気がしたが、落ち込んでいる場合ではない。「女の先輩も何人かいるんだから、どんな服装がいいか聞いてみたら?」とアドバイスされ、面談は終了となった。
正論のシャワーを浴びた面談終了後、私の脳内ではPRINCESS PRINCESSのDIAMONDS(ダイアモンド)の一節がリピート再生されていた。
♪ 好きな服を着てるだけ 悪いことしてないよ ♪
会社でも好きな服を着たい人へ
結論としては、社内の厳しい視線と陰口、上司からの説教が気にならなければ、かなり自由な服を着ることができると言える。クビになることは滅多にないだろう。(もちろん、クビになっても私は責任を取りません!)
こういう声もある。
「個性は会社のルールに則った服装でも表現できる。それに、そもそも会社は働く場所であって、個性をアピールする場ではない。好きな服はプライベートで楽しめばいい」
これは一理ある。一理どころか、百理くらいあるような気がする。それでも、好きな服を着たくて着たくて震える人は、DIAMONDS(ダイアモンド)を脳内再生しながら出勤するか、思い切って服装自由な会社に転職してしまおう。
そうそう、仲良しの偉い先生も言っていたよ。「自由に生きたいなら、自由に生きられる場所に行けばいいんだよ」って。
ではまた!
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※体験談なのか、思考実験なのか、決めるのはあなた自身です。
きゅうり(矢野友理)