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若手デザイナーに仕事を任せよう【連載】広告代理店の現役アートディレクターが語る

中村征士 中村征士


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仕事を任せると自立・成長が早まる

僕の経験ですが、デザインについていちいち細かいことまでぐちぐち言われてしまって、『それなら自分でやったらいいじゃん・・・』とテンションが下がってしまったことがありました。そのため、指示を待つ受け身な仕事のやり方をしていました。

指示を出されないと動かないというのは、自立や成長に逆行していることになります。若手の時は、自分の力でデザインしてカタチになったものを、なるだけそのまま提案するのがいいのです(もちろん全然機能しないデザインとかはダメですけど)。

これに対して、「責任者としてクライアントに変なものは出せない。だから細かいところまで責任をもって指示を出すべきだ」と言う人もいるかも知れません。確かに一理あると思います。しかしデザインやビジュアルの仕上がりにおいて、そのデザインが良いか悪いか、理由をきちんと説明できるようなクライアントなんて、そうそういないのではないでしょうか。

しかも、他の仕事と違って少しやっかいなのが、デザインは好き嫌いで語られることが多いということです。正解がひとつだけある、というものではないのです。だから、ある程度のクオリティに入っているのであれば自分の好き嫌いはひとまず横において、若手の作ってくれたものを尊重し、そのままクライアントに出すこともいいと思います。それで若手のモチベーションも、ぐんと上がるのです。

僕も2年目の頃、雑誌広告を任されました。つたないデザインだったけれどクライアントが気に入ってくれて、めでたく採用されました。そして、一緒に組んでいた若手のコピーライターはTCCの新人賞を獲りました。自信をつけさせてくれたその時の大先輩にはとっても感謝しています。

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