Q1. このミュージックビデオを作ることになった経緯を教えて？
今回のPVのアーティスト、三戸なつめさんは関西出身です。そこで、関西の映像作家10人が同じ楽曲で、それぞれ思い思いにPVを制作するという趣旨で僕にも声をかけて頂いたのがきっかけです。
Q2. ちょっとマニアックな話だけど完パケる（完成）までの制作の流れについて教えて？
制作の流れとしては、まず、白背景で三戸ちゃんが歌っているだけの映像を撮影し、その映像に合うように、上からどんどん変な漫画を描いていくというやり方です。楽しい撮影は一瞬で終わり、あとは引きこもりの地味な作業です。
ベースとなる実写映像が動いてしまうと漫画とズレてしまって合わせるのが大変なことになるのですが、そこはさすがモデルさんというか、最初に指定した位置と最後まで全くズレることなく歌ってもらえたので非常にやりやすかったです。
Q3. 制作する上で苦労したこととかある？
元々ざっくりと考えていたストーリーは、少女漫画っぽい世界から、なぜか恐怖漫画になって終わるというものでした。「前髪切りすぎた」というタイトルからの発想で、前髪を切られてしまった三戸ちゃんのおでこに口があって『ギャー！』で、おしまい。
ところがある程度描いた状況でそれをつないでみると、1分しかない。これはヤバい！と思って、そこからは行き当たりばったりの出たとこ勝負で話のオチも何も考えずに、どんどんアドリブで描いていきました。
後先考えずに半泣きで描いていったせいで、無茶苦茶な超展開になって結果的に良かったなあと思っています。奇跡的に地球が崩壊するところで楽曲がピッタリ終わったので助かりました。もしあと5分も曲が続いたら、あそこからさらに展開をエスカレートさせないといけないので、宇宙だとか脳内世界とかヤバい話になっていたかも。
