一聴すると、音楽好きならばすぐにレナード・コーエン、ヴァン・モリソン、ニック・ドレイク、ついでにお母さんのモーリー・ドレイク、アラン・トゥーサンなど、さまざまなミュージシャンが脳内に想起されるかと思います。
曲によってはU2だったり、コールド・プレイだったりと、新旧取り混ぜ多種多様です。気の短い飲み屋の酔っぱらいなら「
私の好きな話で、ある人が大瀧詠一に「大瀧さん、あの曲は3つの曲からの
ピート・テオもまさにそんな感じで、一聴すると心にすっと入ってくるような喉越しの良いメロディですが、分析していくと様々な気付きのある音楽です。
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古今東西のミュージシャンからの影響はもとより、アジア方面の民族音楽はもちろん、北欧民謡などのスパイスの振りかけ方も粋で、ストリングス系に関しては白人が使用するそれとはまた違った暖かみがあります。器用だけど器用貧乏には決してならない、文脈の構築が本当に巧い方です。
ところで、ピート・テオ本人はおそらく影響を受けていないと思いますが、彼の曲を聴いて私が想起してしまったのは、アーニー・グレアムという人物でした。アイルランド出身のシンガーソングライターで、スティッフ・レコードが割と力を注いでデビューしたもののまったく売れなかった人です。曲は最高なんですけどね。運が無かったとしか言いようがありません。
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そしてもう一人がアシッド・フォークの女王、リンダ・パーハックス。この人は歯科衛生士として働いていたときに、患者だった音楽プロデューサー、レナード・ローゼンマンに見出されてデビュー、1枚限りで引退していたのですが、2014年に44年ぶりにカムバック、主に私の中で大きな話題になっていました。
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そしてそして、何と言っても高田渡。これは本人が影響を受けているとインタビューで語っています。これは曲ではなくて、最近まで上映されていたドキュメンタリー映画の予告編を貼り付けておきます。
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何より、アルバム『TELEVISION』には息子である高田漣がゲストで参加してるんですよね。麗蘭の早川岳晴も『Rustic Living for Urbanites』でレコーディングに参加しています。
このように、米国、英国のみならず、世界中の音楽から影響を受け、縦横無尽の